我が家で使って良かったものを紹介するシリーズです。今回は印刷関連。
中学受験でプリンターが必要という話を聞いて、本当に必要なのか、いま家にあるものではダメなのか、どんな機能が必要なのかなど、疑問に思っている人も多いのではと思います。
ここでは、一度入試まで終わった経験からこれらの疑問にお応えしていきたいと思います。
安くはない買い物ですが重要なアイテムでもあるので、ぜひご覧いただき判断材料にしてもらえればと思います。
中学受験にプリンターは必要か?
これについては私も最初は懐疑的でした。一応写真印刷用のA4プリンターは家にあったし、わざわざ受験用に買う必要があるのかと。中学受験の先輩家庭にブラザーが定番と聞いたときも全くピンときませんでした。
そして終了後のいま言えるのは、自信を持って YES!です。
最大の理由はこれです。
過去問を大量印刷するため
そして、
本番の入試問題はB4かA3だから
です。
赤本(過去問本)に付いている解答用紙を拡大コピーするだけならコンビニコピーでも良いのかもしれませんが、せっかく受験前の貴重な時間を使って過去問をやるのに、本のまま解くのではもったいないです。
過去問演習は単なる問題演習時間ではなく、志望校の問題に対する感覚を研ぎ澄ましていく時間と考えた方がよく、個人的には受験勉強の中でも一・二を争うくらいの重要な学習だと感じました。それを、ちょっとした手間やお金を惜しんで分厚い本のまま片手間で解く、というのは本当にもったいないです。問題用紙も解答用紙も可能な限り本番に近付け、本番に近い緊張感の中で取り組むことで効果を最大化させたいです。
ありがたいことに、四谷大塚のWebサイトには、本番入試問題をそのまま取り込んだPDFを公開している過去問データベースがあり、無料で利用できます。ここからPDFをダウンロードしてきて印刷するのですが、元がB4サイズの問題を印刷するにはA3まで対応したプリンターが必要となるわけです。そもそも問題用紙がA3の学校もあります。
ちなみに四谷大塚の過去問データベースでは、複数回入試の学校でも1日目の問題だけだったり、年度によって抜けている問題も多々あるので、赤本は赤本で必要ではあります。
ちょっとしたひと手間で本番を模した過去問演習ができるので、こちらもご参照ください。
プリンタを本当に必要とするのは6年後期の過去問演習の期間ですが、いずれ必要にはなるので、早めに導入しておけば、問題集をコピー(スキャン&プリント)して解き直しに活用したりといくらでも使い道はあるのでオススメです。
どのくらい印刷するのかの目安として我が家の実例を。過去問演習前に500枚組のB4用紙5セット分を買ったのですが(在庫の問題で5セットのものしかなく)、結局、入試期間だけで3セット(=1500枚)使い切りました。単純に必要な枚数だけでなくミスプリントしてやり直しのようなこともあるので、意外に印刷枚数は多いです。残ってしまった1000枚はもはや全然減らないのですが、入試までの期間は本当に毎日印刷してフル稼働だったと思います。ご参考まで。
オススメのプリンター
まず我が家で購入したのはこちらですが、中学受験の定番と言われている通りで、まあ選んで間違いはないと思います。
トレイが1段のものか2段かで迷うと思いますが、A4とB4、もしくはA3とB4など、複数の用紙サイズを使うケースは結構あるので、迷ったら2段をオススメします。一般的にはB4サイズの過去問が多いですが、国語の解答用紙だけA3だったり、聖光学院のように全てA3サイズの学校もあります。我が家は普段使いのA4とB4をトレイに常設し、たまに必要になるA3用紙は上部後ろにある多目的トレイという感じで使いわけていました。
他社でも類似の複合機はあり、機能も大差ないので好みで選べばよいと思いますが、選ぶ際のポイントだけ書いておきます。
1.は上に書いた通り、B4印刷が必要なためです。
2.は写真用プリンタにある綺麗な印刷のための6色など多色インクではなく、シンプルな4色インクが良いということです。受験期は大量に印刷しインクコストもばかにならないので、綺麗さより印刷コストや壊れにくさを重要視して選んでおいた方がいい気がします。白黒文書ならブラックインクだけを使うかと思いきや、濃淡を出すためのグレーはカラーインクが同量ずつ使われることになるのでインクコストは意外にかかります。
3.はなしでもいけなくはないですが、両面コピーや冊子のスキャンで重宝します。例えば問題冊子や問題集をコピーしたりスキャンして使いたい場合に、1ページずついちいち原稿台に載せてコピーなどやっていたらそれだけで1日終わってしまいます。受験勉強は親も含めて可処分時間をいかに有効利用できるかが勝負なので、問題集などもバラしてオートシートフィーダーに突っ込んであとはコピー機にお任せという使い方ができるのがベストです。
上の機種(MFC-J6983CDW)を使っていて、あって良かった機能はこれです。
1.は、Google DriveやOneDrive、Dropbox、box、Evernoteなどクラウド上のファイル保管サービスへスキャンデータを自動アップロードしてくれる機能で、いちいちUSBメモリなどで運ぶことなくPCへファイル転送がスムーズにできます。これは他社製品でもいまは当たり前のように付いていそうなので、この機種に限った機能というのではなさそうですが便利です。
2.は何枚もスキャンしたときに裏が白紙だった場合に除去してくれたり、薄く色のついた紙をスキャンする際に地の色を除去してくれる機能です。スキャンを多用しなければ不要かもしれませんが、我が家ではお下がりで頂いたプリント類に青地のものがあったりしたので結構使えました。
1.受験用途だけを考えれば必須ではない気がします。たまにカラー印刷の入試問題があり、声教の過去問でもカラー問題だけネットからダウンロードする形態になっていたりしますが、稀なのでそこだけコンビニとかでもやれなくはないと思います。まあ上の機種など今どきのインクジェット複合機なら普通にカラー機を選ぶことになるので関係ないですが、文字印刷がより綺麗なA3モノクロレーザープリンターを選ぶというマニアックな選択もありかもしれません。ただ家庭用レーザープリンターだとコピーやスキャン機能がないので微妙ですが。
2.は皮肉です(笑)。我が家のように固定電話回線がない家庭は使用できませんが、下の記事のようにいまだにFAXで答案などのやり取りをする塾がありそうなので、塾によっては使う機会があるかもしれません。
MFC-J6983CDWについて一点だけ残念な点を挙げるとすれば、発売が数年前のためWiFiが5GHz帯の新しい規格に対応していない点です。これは大量のスキャンをした場合のアップロード時間に効いてきます。まあ大した話ではないので何のことを言っているかわからなければ気にしなくて大丈夫です。
あとインクコストですが、こちらの大容量タイプのインクセットを6年生の1年間で2セット使いました。つまり2万円分くらいインク代に払っていることになります。使ったのは過去問だけではないですが、大体の目安にしていただければと思います。
他社比較
おそらく類似の他社製品で比較対象になるとすればエプソンのPX-M6011Fですかね。
機能的にはほぼ同じなのですが、発売が2020年なのでWiFi規格は新しいです。それ以外で大きな違いは見い出せないですが、排紙トレイが自動で出てくる(ブラザーは手動なので放っておくと紙が落ちている)のは地味に使いやすいのかもしれません。逆にブラザーにあった白紙除去・地色除去はなさそうです。まあいずれにせよ大した違いではないと思うので、コストとメーカーの好みで選べば良いのではないでしょうか。
キヤノン派ならおそらくTR9530ですが、これは省スペースな分、用紙トレイが前面1つでA4用紙100枚までなので、B4を大量に印刷するのはちょっと不向きかもしれません。
いずれにしても、プリンタは意外に需給が不安定というか、皆が一斉に買う時期には供給が間に合わず1ヶ月待ちということも実際にあったので、6年生夏くらいまでで在庫のあるときに検討しておいた方がよいと思います。
印刷用紙
印刷用紙は、我が家ではこれを使っていました。
両面印刷したときに裏写りするのが嫌で、他の用紙よりも厚みのあるこれにしていましたが、冊子形式に折ったときにはその分かさばる感じにはなります。本番の用紙を見るともう少し薄い感じで多少裏写りもあったので、本番に近づけようと思って選ぶなら、今はこっち↓かなと思います。
100枚売りなのでだいぶ値段は高くなりますが、使ってみた中では紙の感触と印刷品質は一番良いです。まあ1000枚以上使うことを考えるとちょっと高いので、使いどころを選ぶかもしれませんが。
まとめ
以上、プリンターと印刷用紙のおすすめをご紹介しました。結論は次の通りです。
- A3プリンターは過去問印刷に必要
- どうせならスキャンや原稿送り機能の付いた複合機の方が便利
- 印刷用紙はお好みで
印刷にかかる費用(プリンタ+インク+印刷用紙)は、多く見積もってもせいぜい10万円程度だと思います。過去問演習を重要視するなら、ここは削るべきところではないと個人的には思います。
中学受験を進める上での参考になれば幸いです。
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