【進学校の横比較】男子三番手編(芝・サレジオ・本郷・桐朋・暁星・城北・逗子開・世田谷・攻玉社・巣鴨・都市大)

学校比較 〜サレジオx芝x本郷x逗子開成x暁星x攻玉社x城北x桐朋x巣鴨x世田谷x都市大〜 学校の横比較シリーズ
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更新情報
  • 2024.6.6 進学実績・偏差値を2024年版へ更新
  • 2023.9.29 進学実績を3年平均に変更(2021〜2023年)
  • 2022.12.16 初版投稿(2022年実績ベース)

同偏差値帯の進学校を集めて横比較してみようという企画です。

大学合格実績や教育内容、入試情報などを深掘りし、グラフ化するなど見やすくして横比較していきます。こんな感じでシリーズ化しています。

基本的には学校のWebサイトを中心とした公開情報をまとめたもので、表に出てこないような裏話ではなく、複数の学校を横比較することで見えてくるものを発見するという感じです。

こんな方におすすめ
  • 志望校や併願校をまだ絞り込めていない
  • 東大ランキング以外の進学実績を見てみたい
  • 教育内容・環境を横並びで比較してみたい
  • 単純に国私立の中学・高校に興味がある

記事全体の構成は次の通りです。

記事の全体構成

  1. 大学合格実績の比較[ページ1
  2. 教育内容の比較[ページ2
  3. 入試の比較[ページ3
  4. まとめ[ページ3

*ページ分けしているため、各ページの目次ではページ内の項目のみを表示しています。

データの羅列だけではつまらないのでそれぞれ簡単にコメントを入れていきます。極力第三者的な視点で書くつもりではありますが、それでも好みや主観は入ってしまうと思うのでそこは割り引いて見ていただければと思います。

今回は男子三番手、四谷大塚偏差値で55〜60辺りに多数ひしめく男子校を取り上げます。

ここは数が多く、何らかのかたちで2つに分けることも考えたのですが、偏差値と大学合格実績の相関が微妙だったりして分けることが難しく、全て一覧化して比較した方がわかりやすいと思ったのでまとめてしまいました。

ということで数が多く見るのも大変ですが、色々比較してみていただければと思います。

1. 大学合格実績の比較

大学合格実績は、昨今の現役重視の流れを汲んで現役合格のデータを使用します。また並び順は、東京一工医(東大・京大・一橋・東工大と国公立医学部)の黄色ラインを基準にしています。

国公立大学実績(2022〜2024年)

国公立大学は、卒業生数を現役合格者数で割った数字を合格者割合として集計します。比較のため、男子二番手校のグラフも縮小して並べておきます。

合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
攻玉社の医学部データは進学情報誌さぴあ(2024年分はインターエデュ)より
*一工:一橋大+東工大、旧帝大:北海道大+東北大+名古屋大+大阪大+九州大
*重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません

東京一工医(黄色帯)までを難関国公立と定義しその順で並べています。そこまでの合格割合で見ると、サレジオ・芝が15%前後、都市大・暁星・攻玉社・逗子開成・本郷・桐朋が10%前後、城北・世田谷・巣鴨(・高輪)が5%前後という感じで分けられそうです。

二番手校との比較では、東京一工医もですがそれより東大の数で明確に差がありそうです。

色の違いで見ると、暁星・巣鴨の医学部(黄色)が大きいのが目立つ感じですかね。

色の違いに注目すると、サレジオの一工(水色)が大きいこと、暁星と巣鴨の医学部(黄色部分)が大きいことが目立ちますかね。暁星と巣鴨は私大医学部も多く、明確に医学部志向が強いと言えるんでしょう。

2024年の注目点

本郷の2024年実績は、東大・京大は前年比減だったものの、医学部と一工、あと旧帝大で人数を大きく増やしていました。高校入試をやめて中入生のみになった最初の学年で、卒業生数も314→241人へと2割ほど少なくなった中での数字なので、上々の結果と言えるのではないかと思います。ここでは3年平均なので低く出ていますが、来年以降上昇してくる予感がします。

私立大学実績(2022〜2024年)

私立大学は重複合格が多いですが、卒業生数を100%としたときの割合を積み上げてグラフ化します。

合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数はインターエデュより
攻玉社の医学部データは進学情報誌さぴあ(2024年分はインターエデュ)より
*早慶:早稲田大+慶應大、上理:上智大+東京理科大、MARCH:明治大+青山学院大+立教大+中央大+法政大

私大の動向は現役志向を測るひとつの指標になりますが、上位校に比べると極端に低い学校は少ないです。比較的低めなのが桐朋・巣鴨あたりですかね。

二番手校と比べ全体的に合格は多く、私大も現実的な進学先として選択されていると考えられます。

暁星は医学部(黄色)多く、国公立も私立も含め医学部志向が強いと考えられます。

合格者総数(積み上げ)

割合ではなく合格者数を積み上げたグラフが次です。

合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より

進学実績(2022〜2024年平均)

進学者数については数字を出している学校がないので省略します(サレジオは2023年に消えていました→2024年に復活していました)。

代わりに、早慶・上理・MARCHのどこが多いのか、それぞれの割合を出してみます。せっかくなんで、最上位校から全てを一覧にします。

*武蔵は進学実績のみ
*早稲田は内部推薦分は抜き、外部受験組の人数だけで割合を出しています

武蔵と早稲田の2校のデータは特殊なので一旦置いておきますが、ただこの2校のところの行が分水嶺になって、一番多い割合が早慶なのかMARCHなのかが変わっている感じです。

私大は抑え受験も多く、例えば早慶志望なら抑えでMARCHを受けて複数合格を取っているようなパターンが多いと考えられます。よって傾向としては以下の2通りが考えられるでしょう。

  1. 難関国公立志望で早慶が抑え→早慶が多い
  2. 早慶志望でMARCHが抑え→MARCHが多い

もちろん国公立志望でMARCHを抑えるパターン等もあると思うので一概には言えませんが、ざっくり単純化するとこんな感じだと思います。

どの辺りを目指す子が多いのかを考えるひとつの指針として見ても良いかと思います。ちなみにこういう背景で考えると、MARCH合格者が多いから進学先もMARCHが多い、というわけではないだろうと考えられます。少なくともここで挙げている学校だと、現実的な進学先は早慶の方が多いのではと想像します。

海外大学実績(2020〜2024年)

最後に海外大学への合格者数です。単年度だと波が大きいので5年間の表を出します。

合格者数データは各学校Webサイトより
*年度ごとの数字は[名門大学/全大学]となっています。空欄はデータが取れなかった年度です。
*名門大学はTHE世界大学ランキング100位以内などを基準としています。具体的にはこちらの記事の指標となります。
*芝(2020〜21年)、都市大付属(2023年)、世田谷学園(2020年)は進学情報誌さぴあより

まあ比較するほどの差は正直ないですね。ただ、巣鴨が2年前あたりから海外進学を意識し始めたのを感じるので、今後伸びてくるかもしれません。

次ページへ続きます。

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