模試の志望者数と実際の出願数の答え合わせ

受験データ 受験データ

そろそろ首都圏の入試も終わりですかね。

前回からちょっと投稿が空きましたが、まとめ記事はまだまとまっていないのでもうちょっと先送りして、これまで集計してきた合不合とサピックスオープンでの志願者数の動向が、実際の入試ではどうだったのかの答え合わせをしてみたいと思います。

使用するデータは、次の投稿にある12月の合不合とサピックスオープン(SO)での志願者数の合計です。

これは、我が家でたまたま合不合とサピックスオープンの両方を全受験したので、それぞれの志望者数のデータを合算すれば模試ごとの偏りを抑え今年の傾向を見ることができるかなと思って集計していたものです。

残念ながら合不合の方は男子分のデータしかもらえないので、男子校と男女別判定の共学校分しか集計できておらず、今回の記事も男子分のみとなりますがご了承ください。

なお、実入試のデータは次のサイトにある市進学院の入試速報データを使用しています。

中学入試速報 2024|出願状況・倍率・補欠繰上|市進中学受験情報ナビ
首都圏の私立中・国立中・公立一貫校から約200校の出願状況を更新!最終応募者が増えそうか(減りそうか)のめやす「前年同日比」に加え、受験者数・合格者数・補欠繰り上げ数などを可能な限りお伝えいたします。

また、あくまで出願数での比較であり、実受験者数ではないのでデータにブレがある点についても留意いただければと思います。

比較データ:
模試志願者数(第6回合不合+第4回サピックスオープン)と2022年本番入試の出願者数

なお一番右の列は、前年比プラスかマイナスかという観点のみで比較し、模試データと実受験で傾向があっていたかどうかのマルバツをつけました。

模試志願者数と実出願数:男子校編
サピ偏四谷偏学校名日程 模試前年比22年入試前年比 
7173筑波大駒場2月3日42790%57685%
6771開成2月1日94598%120697%
6470聖光学院①2月2日569103%650104%
6470聖光学院②2月4日799105%628101%
6268麻布2月1日699103%934106%
6167栄光学園2月2日45890%75092%
6064駒場東邦2月1日47385%56588%
6065武蔵2月1日530109%640110%
5965慶應普通部2月1日531105%619103%
5864海城①2月1日45097%54599%
6166海城②2月3日991107%1315103%
5864早稲田①2月1日609102%75695%×
6167早稲田②2月3日818111%1318103%
5764浅野2月3日116793%173794%
5664早大学院2月1日388107%470105%
5261サレジオ学院A2月1日22585%37989%
5661サレジオ学院B2月4日57090%45087%
5159芝①2月1日379104%525107%
5663芝②2月4日153096%109298%
5160立教新座①1月25日1186101%1802104%
5057立教新座②2月3日12085%25684%
5058本郷①2月1日36797%52298%
5662本郷②2月2日959115%1165111%
5863本郷③2月5日103399%54497%
4957立教池袋①2月2日21679%29395%
5157逗子開成①2月1日218100%42392%×
5058逗子開成②2月3日175126%38592%×
5159逗子開成③2月5日498105%39089%×
4855巣鴨①2月1日24185%30984%
6163巣鴨 算数2月1日PM46791%59193%
5358巣鴨②2月2日40482%48582%
5758巣鴨③2月4日44776%34273%
5255都市大付①(I+II)2月1日PM1056112%1242114%
5055都市大付②(I+II)2月2日232121%608111%
4854都市大付③(I+II)2月4日438113%780115%
5254都市大付④(I+II)2月6日483103%1016111%
4857明大中野①2月2日751113%104299%×
4958明大中野②2月4日695100%74891%×
4854鎌倉学園①2月1日113120%262108%
5962鎌倉学園 算数2月1日PM128139%206130%
5056鎌倉学園②2月2日190109%47298%×
4854鎌倉学園③2月4日284101%39891%×
4756桐朋①2月1日21990%31777%
5460桐朋②2月2日40589%51279%
4756学習院①2月2日27979%47197%
4856学習院②2月3日27988%514102%×
4654暁星①2月2日225139%290132%
5458暁星②2月3日PM314104%291125%
4657城北①2月1日24298%38989%
4958城北②2月2日527103%746103%
5359城北③2月4日563104%38890%×
4657世田谷学園①2月1日21292%375104%×
5961世田谷学園 算数2月1日PM317104%67487%×
4857世田谷学園②2月2日30587%78386%
5557世田谷学園③2月4日30166%50183%
4656攻玉社①2月1日258108%38698%×
5361攻玉社②2月2日352116%590115%
5963攻玉社 特別2月5日226130%158145%
4252高輪A2月1日15299%32182%
4452高輪B2月2日26286%52083%
5560高輪 算数2月2日PM239105%50587%×
4452高輪C2月4日41495%28887%
4250成城①2月1日206120%416105%
4553成城②2月3日742113%1111109%
4853成城③2月5日47598%822110%×
3444獨協①2月1日109156%368136%
4449獨協②2月1日PM484138%741120%
3945獨協④2月4日248133%537108%
4351日大豊山②2月2日PM337120%80490%×

ざっとみて○が並んでおり、大まかな傾向としては合っていた(=12月模試の傾向のまま本番入試に入っている)と見てよいのかなと思います。

個別に見ていって大きく外れたと言えるのは、逗子開成(増加予想→減少)と明大中野(増加予想→減少)かなと思います。いずれも蓋を開けると全ての回で減少になっていました。日大豊山もここでの集計データは第2回入試分しかないのですが、事前予測では増加と流れていたのが実際は全ての回で減少となっていたので、予測と異なった入試といえるのかなと思います。

模試志願者数と実出願数:男女別判定の共学校
サピ偏四谷偏学校名日程 模試前年比22年入試前年比
6266筑波大附属2月3日19095%25776%
5966渋谷渋谷①2月1日157134%148114%
6367渋谷渋谷②2月2日353104%458100%
6467渋谷渋谷③2月5日60698%29378%
5964慶應中等部2月3日822103%101299%×
6067都立小石川2月3日9779%34689%
5763早稲田実業2月1日32297%33793%
5160学芸大世田谷2月3日78107%126112%
4958青山学院2月2日342105%40898%×
4958学芸大竹早2月3日8189%17592%
4250国学院久我山①2月1日114114%19194%×
4957国学院久我山 ST①2月1日PM369101%48794%×
4252国学院久我山②2月2日174111%416106%
4857国学院久我山 ST②2月3日PM268112%29292%×
4655国学院久我山 ST③2月5日181122%16183%×
4251成城学園①2月1日8977%227106%×
4352成城学園②2月3日13494%346102%×
4150成蹊①2月1日12197%227106%×
4452成蹊②2月4日333100%346102%×

こちらは半分くらいバツがついていますが、慶應中等部と青学は微増予測が微減になった程度なので、大きくズレたのは国学院久我山(増加予測→減少)、成城学園と成蹊(減少予測→増加)の3校でした。

考察

入試の総括はプロがやってくれると思うのでそちらにお任せするとして、ここでは2つの模試を合算したものと、それぞれの模試単独で見た場合との違いだけ触れておこうかなと思います。

それぞれの模試のデータと比較し、明らかに傾向が違ったと感じるものを挙げてみます。

第6回合不合との比較:

  • 浅野:108%→94%
  • 逗子開成②:127%→92%
  • 明大中野①:115%→99%
  • 明大中野②:111%→91%

第4回合判サピックスオープンとの比較:

  • 芝①:91%→107%
  • 逗子開成②:125%→92%
  • 巣鴨(算):120%→93%

逗子開成はどちらの模試でも同じ動きだったのですが、何かあったんですかね。まあこの学校についてはこの2つの模試受験者がそれほど多くない(両方足しても200人に満たない)ためにブレやすいのかもしれません。神奈川の場合は日能研が強いらしいので、最上位校以外は日能研の模試を受けた方がデータの信頼性としてはいいのかもしれませんね。

そして、ここまでずっと集計してきて何なのですが、2つの模試データを合算したところで予測としてはハズしている入試回もあり、1つの模試単独で見たときの方が正しかったりするケースもあったので、合算したデータが有意だったかと問われると微妙という結果になってしまいました。当たり外れに明確な傾向も見つけられないので、結局、大体の傾向は当たっているけどたまに外れる入試回がある、そしてそれは単独で見ても合算しても大差はないという結論になりました。

ということで、これまでの労力は何だったんだ?という感もしなくもないですが、来年以降の方への情報としては、まあ受験する模試のデータはある程度信頼できるのでそれをメインで見ましょうということになるかと思います。ズッコケるような結論ですみません。

ただ、自分の志望校に関しては2つの模試データがあるとより本番に近い母集団になりますし、今回で言えば四谷大塚系とサピックス系との受験生の比率も見れるので母集団の具体的なイメージが湧きやすくなります。

今回集計してみて良かったのはこの辺りの話かもしれません。

これとか。

まあ塾通いしている場合は負担が大きいのでわざわざ他塾の模試を受けるメリットはないと思いますが、自宅学習組は親の方が途中色々と不安になるので、情報の不足分を補う意味でも子供の試験慣れの意味でも、複数模試受験を検討してみる価値はあるんじゃないかと思います(もちろん下期の学習スケジュール次第で、無理する必要はないと思います)。

ということで(微妙ですが)結論も出たので、模試データの話はこれにて完了とします。お付き合いありがとうございました。

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