なぜ算数が最重要と言われるのか

勉強方法

中学受験では算数が最も重要な科目と言われます。大体どんな本を読んでも、塾などの先生の話でも、判を押したようにこう言われると思います。

たしかに、入試の配点において、理科・社会に比べ算数・国語の方が高い学校がほとんどです。算国:理社の配点比率が100:50だったり、120:80だったりします。筑駒のように全科目100点という学校もあるにはありますが、少数派だと思います。でも、だったら国語の重要性も同じはずですよね。

もう一つ、特に説明会などで言われるのは、算数は点数の差がつきやすいから、つまり合格者平均点と受験者平均点の差が一番開くのが算数だからという説ですが、これは単純に1問の配点が高いからというだけだと思います。他の科目は1問2点だったり、せいぜい4点だったりするところを、算数は問題数自体が少ないので1問8点だったりするわけです。しかも途中式などで△による加点がなければこの8点分をまるまる落とすことになるため、点数の差がつくのは当然だと思います。

でも、だから算数が重要というのはちょっと理屈として微妙だと思います。例えば、学力が足りていてもミスをすれば一気に点が下がるということで当日のミスをなくすことが重要という話であれば納得ですが、それはあくまで当日の心構えの話であって、それをもって算数という科目全体の重要性を語るのはちょっと強引じゃないでしょうか。

実感した算数の重要性

それでも、私もやっぱり算数が最重要だというのは納得です。

私が実感したのは以下の点からです。

受験勉強にかかる時間において、算数が占める割合が大きいから。

算数は、ひとつひとつの解き方や技術を理解し定着させるのに時間がかかります。授業や解説で理解する、その後類題を解く、さらに何度か反復することでようやく身につくイメージですが、それぞれのステップでかなり時間を取られます。しかも身についたと思ったら数ヶ月経ったら綺麗さっぱりということもあるあるです。

日々の勉強を進めていると、その週の学習サイクルがスムーズにいくかどうかのほぼ全ては算数が握っていました。

問題の前で何十分もかたまる、途中で現実逃避に走る、何時間も机には向かっていたけど全然進んでない、そして親が怒る、子供が拗ねる、反抗して喧嘩など、うまくいかないパターンて大体こんな感じじゃないでしょうか。

つまづいた場合、想定以上に算数に時間が取られて他の教科にかける時間が大幅に削られてしまい、結果、その週の単元テストは算数ができないだけでなく理科社会も穴になってしまうとか、そんなことも起こり得ます。

逆にたまたま得意な単元だったりして算数が1時間程度であっさり終わるとその日の勉強もさっさと終わってしまい、遊ぶ時間もできて子供もハッピー、家庭も平和という好循環になります。

そういう意味で、算数の重要性とは、算数単体での成績を左右するということだけではなく、他の科目にかけられる時間という面も含めて、受験勉強全体の質と量のすべてに関わってくるという点が、最も大きなポイントだと考えています。

我が子の場合、特に5年の終わりくらいから6年前半にかけて算数が難しくなり苦労しました。ただちょっと山を越えた感があって、最近は大体想定時間で収まるようになってきました。ある程度考えてわからない問題はさっさと解説を見るというのもできるようになったので、やたらと時間だけが取られることはなくなりました。

何でそうなってきたかは正直よくわかりませんが、少しずつ力は付いてきたということなのかもしれません。

そして、徐々に親子バトルもなくなり(これはできるだけ口を出さないよう我慢しはじめたことも大きいですが)、自分から前向きに勉強に向かうこともできるようになってきた感じがします。

子どもがやる気をなくしたように見える場合、受験に対する姿勢とかそんな話ではなく、実は算数の何かにつまづいていることが原因だったりするのでは、ということも感じたので記事にしてみました。

ということで、特に具体的な解決策が提示できるわけではありませんが、算数はやっぱり大事という話でした。

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