【進学校の横比較】千葉上位校編(渋幕・市川・東邦大東邦・昭和秀英)

学校の横比較シリーズ
更新情報
  • 2023.9.30 進学実績を3年平均に変更(2021〜2023年)
  • 2023.1.17 初版投稿(2022年データ)

同偏差値帯の進学校を集めて横比較してみようという企画です。

大学合格実績や教育内容、入試情報などを深掘りし、グラフ化するなど見やすくして横比較していきます。こんな感じでシリーズ化しています。

基本的には学校のWebサイトを中心とした公開情報をまとめたもので、表に出てこないような裏話ではなく、複数の学校を横比較することで見えてくるものを発見するという感じです。

こんな方におすすめ
  • 志望校や併願校をまだ絞り込めていない
  • 東大ランキング以外の進学実績を見てみたい
  • 教育内容・環境を横並びで比較してみたい
  • 単純に国私立の中学・高校に興味がある

記事全体の構成は次の通りです。

記事の全体構成

  1. 大学合格実績の比較[ページ1
  2. 教育内容の比較[ページ2
  3. 入試の比較[ページ3
  4. まとめ[ページ3

*ページ分けしているため、各ページの目次ではページ内の項目のみを表示しています。

データの羅列だけではつまらないのでそれぞれ簡単にコメントを入れていきます。極力第三者的な視点で書くつもりではありますが、それでも好みや主観は入ってしまうと思うのでそこは割り引いて見ていただければと思います。

今回は千葉上位校について取り上げます。

ちなみに千葉御三家と言われているのは渋谷幕張(渋幕)・市川・東邦大学付属東邦(東邦大東邦)らしいですが、偏差値や進学実績を見ると昭和学院秀英(昭和秀英)も遜色ないと思うので、ここも含めて4校並べてみます。

今回の千葉4校は、2017年に高校募集を停止した東邦大東邦以外は全て高校募集をしています。そのため、合格実績などは純粋に中学入学生だけでの数字ではない点については留意してください。

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1. 大学合格実績の比較

大学合格実績は、昨今の現役重視の流れを汲んで現役合格のデータを使用します。また並び順は、東京一工医(東大・京大・一橋・東工大と国公立医学部)の黄色ラインを基準にしています。

国公立大学現役合格者割合(2021〜2023年)

国公立大学は、卒業生数を現役合格者数で割った数字を集計しています。

(画像タップで拡大します)
一工:一橋大+東工大、旧帝大:北海道大+東北大+名古屋大+大阪大+九州大
*合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
*渋幕・昭和秀英の医学部データは進学情報誌さぴあより
*重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません
*渋幕の旧帝大には名古屋大・九州大は含まれません(他国公立に含まれます)

渋幕の東大合格者が圧倒的というのはコメントするまでもないですが、市川も東大が15人(平均)と健闘していて、渋幕を除く3校では東京一工医でも市川がややリードしている感じに見えます。

そのほかでは、東邦大東邦が医学部やや多め、(東大・京大を除く)旧帝大は昭和秀英がこの中では一番多くなっています。国公立大全体の数だと昭和秀英が市川に迫り、共に3割を超えています。

私立大学現役合格者数(2021〜2023年)

私立大学は重複合格が多く合格率が意味をなさないので、合格者数を積み上げたグラフにします。ただ卒業生数もわかるようグレーで表しています。

(画像タップで拡大します)
早慶:早稲田大+慶應大、上理:上智大+東京理科大、MARCH:明治大+青山学院大+立教大+中央大+法政大
*合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数はインターエデュより
*渋幕・昭和秀英の医学部データは進学情報誌さぴあより
*東邦大東邦の医学部データには東邦大学医学部への内部推薦も含む

卒業生数のグレーのラインがどこにあるかで卒業生の100%に達するのがどこかが分かれますが、渋幕以外の3校は大体似たようなところにありそうです。

東邦大東邦は東邦大学医学部への内部推薦があり(東邦大東邦と駒場東邦合わせて25名を選抜)、それもあってか医学部合格者が多いのが目立ちます。

次に早慶・上理・MARCHのどこが多いのか、それぞれの割合を出してみます。

ちなみにこれが進学先の割合となるわけではありません。私大は抑え受験も多く、例えば早稲田に進学した人が上智や明治なども複数合格しているようなケースは多々考えられるので、私大を中心に受けているなら早慶よりMARCHの方が合格者が多くなるはずです。

渋幕のように早慶が多い学校は東大など難関国公立を目指している人が多く(私大は併願として受験)、その他3校のように早慶よりMARCHが多い学校は難関私大を目指している人も多い、という見方ができるかと思います。

海外大学合格者数(2019〜2023年)

最後に海外大学への合格者数です。単年度だと波が大きいので5年間の表を出します。

上位大学計全大学計20232022202120202019
渋谷幕張581247/ 168/ 3617/ 3021/ 275/ 15
市川10200/ 19/ 110/ 31/ 20/ 3
*東邦大東邦05/ 0/ 0/ 0/ 3/ 2
*昭和秀英00/ 0/ 0/ 0/ 0/ 0
*合格者数データは各学校Webサイトより
*年度ごとの数字は[上位大学/全大学]となっています。空欄はデータが取れなかった年度です。
*上位大学はTHE世界大学ランキング100位以内などを基準としています。具体的にはこちらの記事の指標となります。
*具体的な合格大学名(上位大学)は各学校名のリンクからご覧ください。
*東邦大東邦・昭和秀英は進学情報誌さぴあより

(画像タップで拡大します)

渋幕はレベチなので置いておきますが、市川も頑張っていると思います。毎年必ず海外大学への合格者を出していて、2022年はランキング上位大学への合格が多く出ています。

次ページへ続きます。

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