【進学校の横比較】女子二番手編(雙葉・フェリス・洗足・白百合・お茶女・明の星・吉祥女子・鷗友・頌栄)

学校比較 〜雙葉xフェリスx洗足x白百合x明の星x鷗友x吉祥x頌栄〜 学校の横比較シリーズ
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更新情報
  • 2024.6.11 進学実績・偏差値を2024年版へ更新
  • 2023.9.30 進学実績を3年平均に変更(2021〜2023年)
  • 2022.11.30 初版投稿(2022年実績ベース)

同偏差値帯の進学校を集めて横比較してみようという企画です。

大学合格実績や教育内容、入試情報などを深掘りし、グラフ化するなど見やすくして横比較していきます。こんな感じでシリーズ化しています。

基本的には学校のWebサイトを中心とした公開情報をまとめたもので、表に出てこないような裏話ではなく、複数の学校を横比較することで見えてくるものを発見するという感じです。

こんな方におすすめ
  • 志望校や併願校をまだ絞り込めていない
  • 東大ランキング以外の進学実績を見てみたい
  • 教育内容・環境を横並びで比較してみたい
  • 単純に国私立の中学・高校に興味がある

記事全体の構成は次の通りです。

記事の全体構成

  1. 大学合格実績の比較[ページ1
  2. 教育内容の比較[ページ2
  3. 入試の比較[ページ3
  4. まとめ[ページ3

*ページ分けしているため、各ページの目次ではページ内の項目のみを表示しています。

データの羅列だけではつまらないのでそれぞれ簡単にコメントを入れていきます。極力第三者的な視点で書くつもりではありますが、それでも好みや主観は入ってしまうと思うのでそこは割り引いて見ていただければと思います。

今回は女子の二番手、四谷大塚偏差値で61〜67にひしめく女子校編です。雙葉・洗足学園・浦和明の星女子・フェリス女学院(フェリス)・白百合学園・吉祥女子・お茶の水女子大学附属(お茶女大)・鷗友学園女子・頌栄女子学院を対象にしています。

偏差値で区切るのが難しいところですが、国公立大の合格実績で見ると頌栄女子までで明確な区切りができるそうなのでここまでとしています。なお、お茶の水女子は高校から女子校になるのでこちらで扱います。

1. 大学合格実績の比較

大学合格実績は、昨今の現役重視の流れを汲んで現役合格のデータを使用します。また並び順は、東京一工医(東大・京大・一橋・東工大と国公立医学部)の黄色ラインを基準にしています。

共学とも比較できるよう、最上位編で取り上げた渋谷教育学園幕張(渋幕)・渋谷教育学園渋谷(渋渋)・筑波大学附属(筑附)の3校も並べて表示します。

国公立大学実績(2022〜2024年)

国公立大学は、卒業生数を現役合格者数で割った数字を集計します。ここだけ最上位編の3校も縮小して並べてみます。

国公立大学現役合格実績 共学最上位
合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
*桜蔭・女子学院・豊島岡・雙葉・フェリス・お茶女大・浦和明の星・頌栄女子の医学部データは進学情報誌さぴあ(2024年分はインターエデュ)Iより
*一工:一橋大+東工大、旧帝大:北海道大+東北大+名古屋大+大阪大+九州大
*重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません
*フェリスの旧帝大は医学部との重複カウントがある可能性があります
*浦和明の星の他国公立大学はデータがないため反映されていません(私立・浪人に含まれます)

東京一工医(黄色帯)で見ると、女子学院と豊島岡が20〜25%、洗足学園が15%前後ということで、まあここでラインを引くので妥当かなと感じます。二番手校の中で見ると、10%を超えているかどうかのラインが鷗友とお茶女大の間にあるので、敢えて線を引くならそこかなと思います。

内訳で見ると、東大が多いのが洗足・フェリス・雙葉・白百合、医学部が多いのがフェリス・雙葉・白百合という感じかと思います。国公立全体では洗足・鷗友・お茶女大が30%を超えていて多めと言えると思います。

全体感として、同偏差値帯の男子校に比べると正直ちょっと見劣りする感があり、男子三番手校と大体同じくらいかなという印象です。個人的には、このクラスの女子校からもっと国公立大に行くようになってほしい(日本社会の変革のため)と思ったりするので頑張ってほしいです。

私立大学実績(2022〜2024年)

私立大学は重複合格が多いですが、卒業生数を100%としたときの割合を積み上げてグラフ化しました。

私立大学現役合格実績 共学最上位
合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
筑附の全データ、雙葉・フェリス・お茶女大・頌栄女子・浦和明の星の医学部データは進学情報誌さぴあ(2024年分はインターエデュ)より
*早慶:早稲田大+慶應大、上理:上智大+東京理科大、MARCH:明治大+青山学院大+立教大+中央大+法政大

全体的に女子校は上位私大が多い傾向というのがこのグラフからわかるかなと思います。下に載せている共学3校との比較で、国公立は正直見劣りするグラフでしたが、ここでは似たようなイメージになります。

各学校で目立つところと言えばやはり頌栄ですかね。早慶だけでも100%を超え、MARCHまで含めると400%近くになります。

せっかくなので、早慶・上理・MARCHの割合を数字で出してみます。

私大は抑え受験も多く、例えば早稲田に進学した人が上智や明治なども複数合格しているようなケースは多々考えられるので、私大を中心に受けているなら早慶よりMARCHの方が合格者が多くなるはずです。早慶が多くなっている学校については、むしろ早慶が抑えになっていて狙いは難関国公立大なんだと思います。

そういう意味で、女子二番手校については難関私大も十分に主戦場なんだろうと思いますが、学校ごとに若干カラーは違いそうなので、色々見てみて考察してみると面白いかもしれません。

合格者総数(積み上げ)

合格者人数を積み上げてみるとこんな感じです。

合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
雙葉・フェリス・お茶女大・頌栄女子・浦和明の星の医学部データは進学情報誌さぴあ(2024年分はインターエデュ)より

まあ卒業生数に比例して人数も多くなっているかと思いますが、やはり洗足と頌栄は多いですね。

現役進学者の割合(2022〜2024年平均)

続いて、合格者だけでなく進学者も公開してくれている学校について、進学率もグラフにしておきます。

進学者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より
*豊島岡・吉祥女子・頌栄女子の医学部はデータがないので仮の値です(国公立は合格者全員が進学しているものとし、私立は合格者の1/3が進学として計算しています)

とりあえず男子に比べると現役での進学率がかなり高いです。

内訳を見ていくと、どの学校も早慶の濃い赤が目立ちます。合格者数と見比べてみると面白いですが、私大についてはより上位の学校が進学先として選ばれるというのがわかります。当たり前といえば当たり前ですが、合格者数を見るときの参考にはなると思います。

海外大学実績(2020〜2024年)

最後に海外大学への合格者数です。単年度だと波が大きいので5年間の表を出します。

合格者数データは各学校Webサイトより
*年度ごとの数字は[名門大学/全大学]となっています。空欄はデータが取れなかった年度です。
*名門大学はTHE世界大学ランキング100位以内などを基準としています。具体的にはこちらの記事の指標となります。
*白百合(2020年)は進学情報誌さぴあより
*吉祥女子は進学者数のみ

ここは洗足学園が目立ちますね。調べた限り、女子校の中ではちょっと抜けた実績なのではと思います。名門大学へも毎年合格者が出ていて、流行りの国際系と比べても悪くない実績だと思います。

その他の学校はそこまで違いはない感じですかね。

ちなみに頌栄女子はイギリスにWinchester Shoei Collegeという系列校があり、毎年2〜5名くらいの進学者がいるようです。ここは2年制のカレッジですが、その後は名門Winchester大学の学士課程に進むことができるらしいです。狭き門かもしれませんが、こういう道があるのは良いですね。

次ページへ続きます。

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