【学校比較】女子Y65編(雙葉・フェリス・洗足・白百合・浦和明の星・鷗友・吉祥女子・頌栄)

学校比較 〜雙葉xフェリスx洗足x白百合x明の星x鷗友x吉祥x頌栄〜学校の横比較シリーズ

同偏差値帯の進学校を集めて横比較してみようという企画です。

大学合格実績や教育内容、入試情報などを深掘りし、グラフ化するなど見やすくして横比較していきます。

こんな方におすすめ
  • 志望校や併願校をまだ絞り込めていない
  • 東大ランキング以外の進学実績を見てみたい
  • 教育内容・環境を横並びで比較してみたい
  • 単純に国私立の中学・高校に興味がある

基本的には学校のWebサイトを中心とした公開情報をまとめたもので、表に出てこないような裏話ではなく、複数の学校を横比較することで見えてくるものを発見するという感じです。

記事全体の構成は次の通りです。

記事の全体構成

  1. 大学合格実績の比較[ページ1]
  2. 教育内容の比較[ページ2]
  3. 入試の比較[ページ3]
  4. まとめ[ページ3]

*ページ分けしているため、各ページの目次ではページ内の項目のみを表示しています。

データの羅列だけではつまらないのでそれぞれ簡単にコメントを入れていきます。極力第三者的な視点で書くつもりではありますが、それでも好みや主観は入ってしまうと思うのでそこは割り引いて見ていただければと思います。

今回は女子の二番手、四谷大塚偏差値で62〜67にひしめく女子校編です。

偏差値でいうと、雙葉・洗足学園・フェリス女学院・白百合学園(64〜67)と、浦和明の星女子・鷗友学園・吉祥女子・頌栄女子学院(62〜63)との2グループに分けることもできそうだったのですが、大学合格実績だと混在していて比較が大変そうだったので、もう全部一緒にしてしまうことにしました。

数が多いですが、偏差値ではこの次にくる香蘭・東洋英和(58)とは4の差があるし、国公立大学への合格実績にも頌栄とその次では明確な線引きがある感じなので(例外は偏差値の離れた横浜雙葉と湘南白百合で、これは余力があれば別途取り上げたい)、ここで分けるのは妥当ではないかと考えました。

1. 大学合格実績の比較

大学合格実績は、昨今の現役重視の流れを汲んで現役合格のデータを使用します。

また比較のため、今回は女子最上位編で取り上げた豊島岡も一緒に並べます。

国公立大学現役合格率(2022年)

国公立大学は、卒業生数を現役合格者数で割った数字を合格率として集計します。並び順は東京一工医(東大・京大・一橋大・東工大・医学部)の黄色ラインのところまでの多い順になっています。

(画像タップで拡大します)
*合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数はインターエデュより
*豊島岡・フェリス・雙葉・浦和明の星・頌栄女子の医学部データは進学情報誌さぴあより
*重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません
*フェリスの旧帝大は医学部との重複カウントがある可能性があります
*浦和明の星の旧帝大・他国公立大学はデータがないため反映されていません(私立・浪人に含まれます)

神奈川女子の最上位とされるフェリスと洗足学園がここでは一番高そうです。

洗足学園は2022年に東大合格者が20名に届いて話題になりましたが、医学部は他校に比べて少ないので東京一工医だとフェリスとほぼ同じくらいになっています。

都内の学校だと雙葉と白百合学園が、割合も含めてかなり似ている感じです。この2校は附属小学校・幼稚園もあって必ずしも中学受験生だけの母集団ではないというところも同じです。
場所も近いしどちらもミッションスクールで、ここはこだわりを持って選ぶ人が多そうな印象です(あくまで個人のイメージですが)。

偏差値的にはそこより下に位置する鷗友学園が、東京一工医では上記2校を上回っています。
東大や医学部より一橋・東工大で稼いでいる感じですが、調べた中では東工大の人数が女子校の中では豊島岡に次いで多くなっていて、相対的に理系が多いんですかね。

残りの3校は東大は1桁前半で医学部もそれほど多くないので、国公立の実績はこの中ではやや見劣りする感じにはなっています。それでも女子校の中では高い方ですが。

私立大学現役合格者数(2022年)

私立大学は重複合格が多く合格率が意味をなさないので、合格者数を積み上げたグラフにします。ただ卒業生数もわかるようグレーで表しています。

(画像タップで拡大します)
*合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数はインターエデュより
*豊島岡・フェリス・雙葉・浦和明の星・頌栄女子の医学部データは進学情報誌さぴあより

ひとつの見方として、卒業生数の細いグレーのバーと比べて合格者数の積み上げグラフがどこに着地するかがあるのですが、やはり女子校は軒並み私立大学の合格者が多く、グレーのバーが全て色の中に埋まっています(合格者数が卒業生数を大きく上回っている)。

各学校での大きな違いはないように見えますが、あえて探すと、洗足学園と頌栄女子が早慶+医学部でほぼ卒業生の100%に達しているというところですかね。この2校は、MARCHまで含めると何と卒業生の300%を超えます。すごいですね。

そのほかでMARCHまでの割合を見ると、鷗友・吉祥女子が250%くらい、フェリス・雙葉・白百合がややMARCH少なめで200%くらい、浦和明の星が180%くらいという感じです。

続いて、合格者だけでなく進学者も公開してくれている学校について、進学率もグラフにしておきます。

(画像タップで拡大します)
*合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数はインターエデュより
*豊島岡・頌栄女子の医学部データは進学情報誌さぴあより
*豊島岡・吉祥女子の医学部はデータがありません(国公立は合格者全員が進学しているものとして点線で示し、私立は表示に含めていません)

どの学校も早慶の濃い赤が目立ちますね。国公立と早慶で5割前後、これに上理+MARCHで6〜7割ということです。

現役進学の数字ということを考えるとまあすごい子たちなんだなと思います。

海外大学合格者数(2018〜2022年)

最後に海外大学への合格者数です。単年度だと波が大きいので5年間の表を出します。

上位大学計全大学計20222021202020192018
*フェリス6220/ 31/ 35/ 13/ 2/ 1
洗足学園25803/ 103/ 286/ 1310/ 173/ 12
*鷗友学園5140/ 21/ 24/ 9/ 0/ 1
*雙葉17/ 3/ 3/ 4/ 7/ 0
*白百合学園30/ 1/ 0/ 1/ 0/ 1
*吉祥女子12/ 4/ 0/ 3/ 5/ 0
*浦和明の星0/ 0/ 0/ 0/ 0/ 0
*頌栄女子210/ 20/ 20/ 5/ 9/ 3
*合格者数データは各学校Webサイトより
*年度ごとの数字は[上位大学/全大学]となっています。空欄はデータが取れなかった年度です。
*上位大学はTHE世界大学ランキング100位以内などを基準としています。具体的にはこちらの記事の指標となります。
*具体的な合格大学名(上位大学)は各学校名のリンクからご覧ください。
*雙葉・白百合・吉祥女子・浦和明の星と、洗足学園以外の2018〜2019年は進学情報誌さぴあより
(画像タップで拡大します)

海外大学は一人で複数(5〜10校とか)合格を取ることが割と普通のようなので、総数よりは毎年コンスタントに出ているかを見た方が良いかなと思っています。

ここは洗足学園が目立ちますね。調べた限り、女子校の中ではちょっと抜けた実績なのではと思います。
ランキング上位大学へも毎年合格者が出ていて、流行りの国際系と比べても悪くない実績だと思います。

この他だと毎年合格者が出ているのがフェリス、あとはまだこれからかなと見えます。

頌栄女子はイギリスにWinchester Shoei Collegeという系列校があり、毎年2〜5名くらいの進学者がいるようです。ここは2年制のカレッジですが、その後は名門Winchester大学の学士課程に進むことができるらしいです。狭き門かもしれませんが、こういう道があるのは良いですね。

次ページへ続きます。

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