先日の栄東A日程に続き、東大特待Ⅰについても入試結果がアップされているので投稿しておきます。A日程についてはこちらをご覧ください。
合格者と実質倍率
まずは合格者数から。実質倍率は、合格者数を受験者数で割った数字です。
2023年 | 2022年 | 増減 | |||
---|---|---|---|---|---|
人数 | 実質倍率 | 人数 | 実質倍率 | ||
出願者(合計) > 4教科型 > 算数1教科型 | 1,599人 > 1,449人 > 150人 | 1,428人 > 1,262人 > 166人 | +171人 > +187人 > -16人 | ||
受験者(合計) > 4教科型 > 算数1教科型 | 1,366人 > 1,240人 > 126人 | (歩留まり85%) | 1,265人 > 1,116人 > 149人 | (歩留まり89%) | +101人 > +124人 > -23人 |
3年特待合格者*1 > 4教科型 > 算数1教科型 | 156人 > 152人 > 4人 | 8.76倍 > 8.16倍 > 31.50倍 | 139人 > 134人 > 5人 | 9.10倍 > 8.33倍 > 29.80倍 | +17人 +18人 > -1人 |
1年特待合格者*2 > 4教科型 > 算数1教科型 | 480人 > 452人 > 28人 | 2.15倍 > 2.05倍 > 3.94倍 | 437人 > 407人 > 30人 | 2.20倍 > 2.06倍 > 4.26倍 | +43人 > +45人 > -2人 |
*1:2022年分は6年特待+3年特待合格者の合計数です
*2:実質倍率は3年特待+1年特待合格者での倍率です(2022年分は6年特待も含む)
2022年は3年特待の上に6年特待があったのですが今年はなくなったので、比較しやすいように3年特待に含めてカウントしています。
受験者は増えたが倍率は下がっている
算数1教科型試験は後述しますが、4教科型試験についてはA日程と同様の傾向で*、受験者数は増加したものの合格者も増えているため実質倍率はやや低下しています。3年特待・1年特待とも同様の傾向です。それでも倍率が高いことに変わりはなく、決して易化とは言えるような難易度ではないと思いますが。
* A日程のデータと考察が誤っていました。申し訳ありません。
算数1教科型は人数・倍率とも減少
算数1教科型試験は全ての項目で減少でした(3年特待の倍率だけ上昇)。ただ、3年特待は4人、1年特待でも28人しか合格しておらず、倍率を見ても相当狭き門であることは明らかでしょう。算数猛者たちの頂上決戦のように見えます(よくわかりませんが)。
あと余談ですが、出願者数に対する受験者数を歩留まりとして出したところ、A日程が98%だったのに対し東大特待Ⅰは85%とだいぶ低いというのに気付きました。A日程の合格発表は東大特待1の試験中なので、A日程で特待合格を得たから欠席というわけでもないだろうし、何か別の要因があるのか、ちょっと気になりました。
平均点と合格点
平均点と合格基準点は次の通りです。
4教科型
2023 | 2022 | 増減 | |
---|---|---|---|
国語(150点) | 89.1 | 96.6 | -7.5 |
算数(150点) | 79.8 | 85.6 | -5.8 |
社会(75点) | 47.6 | 43.4 | +4.2 |
理科(75点) | 43.9 | 51.3 | -7.4 |
4科合計(450点) | 260.4(58%) | 276.9(62%) | -16.5 |
合格基準点:3年間特待合格 | 324(72%) | 335(74%) | -11 |
合格基準点:1年間特待合格 | 265(59%) | 281(62%) | -16 |
社会以外は全て前年比マイナスで、問題はやや難化したということでしょう。4科平均(-16.5点)を元に合格基準点を比べると、1年間特待合格の基準は特に変わらなそうですが、3年間特待合格は点数の減少幅が小さく、基準が上がった(=合格しづらくなった?)と見ることができそうです。一方で3年特待合格者の数自体は増えているので、ここから判断すれば、特待合格自体のハードルは変わっていないが、より成績上位の受験生(合格者)が増えたと見ることができるのではと思います。
算数1教科型
2023年 | 2022年 | 増減 | |
---|---|---|---|
算数①(150点) | 79.8 | 81.1 | -1.3 |
算数②(150点) | 78.7 | 77.8 | +0.9 |
合計(300点) | 158.5(53%) | 159.0(53%) | -0.5 |
合格基準点:3年間特待合格 | 257(86%) | 268(89%) | -11 |
合格基準点:1年間特待合格 | 210(70%) | 201(67%) | +9 |
算数1教科型は平均点はほぼ昨年と同じなので、基準の変化がわかりやすいです。3年間特待合格は基準点が下がり、1年間特待合格は基準点が上がりました。得点分布にもよるので合格しやすさは一概には言えないかもしれませんが、普通に考えると基準点が下がれば合格しやすく上がれば合格しづらくなると思うので、そんな感じで見れば、特待合格自体のハードルは上がり、3年間特待のハードルは下がったと見ることができるのかなと思います。
まあそうは言っても3年間特待合格なんて4人しかいないので、合格しやすいとかしづらいとか言うレベル感じゃないですね。
さいごに
以上、栄東 東大特待1の結果情報でした。合格された方はおめでとうございます。
終わった方はおつかれさまでした。一方でここから本番という方も多いと思うので、ここでの経験を活かせるよう準備していっていただければと思います。
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