受験生夏休みの過ごし方

勉強サポートのTIPS

夏真っ盛り、いや、夏休み真っ盛りですね。受験生にとっては学校が休みというだけで、別に勉強を休めるわけではないですが。むしろ受験に向けた勉強に全振りできる期間なので、差がつく期間でもあるかと思います。

夏期講習も前半戦の半ばを過ぎたくらいなので、ようやくリズムが掴めてきた、もしくは初期の意気込みがひと段落してダレてきたといったあたりでしょうか。

夏休みを乗り切るにあたって、ひとつだけ我が家が一番気にしていたことを書こうかと思います。

いきなり結論を書いてしまいますが、それは、

1日の生活リズムを作ること

です。

そんなの改めてわざわざ書くまでもないと言われればそうですし、別に夏休みに限った話でも何でもないのですが、学校というペースメーカーがない期間だからこそ意識したいことかなと思います。

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受験生のイメージって

冒頭で「受験に向けた勉強に全振りできる期間」と書きましたが、あくまでもそれは学校に行かないことで空いた時間を全て勉強に回せれば、という前提の上での話です。それができれば理想的ですけど、そんな簡単にいくものならこんなところにブログを書いたりしていませんね。

一部いるのかもしれないオトナな子を除けば、普通の小学生に自由な時間を与えたところで机に向かうはずがありません。6年生になれば受験生の自覚が出てきて頑張るだろうと思う(思いたい)ところですが、残念ながらそんなに甘くはありません。実感としては、まあ4年生も5年生も6年生もそれほど大差ないと思います。ゲーム時間を我慢できたりという点で多少は変わった感じもありますが、その程度です。

大体、我々大人がイメージする受験生像ってこんな感じですよね。

ハンテンとかいつの時代だよとかいうツッコミは置いておいても、合格という目標に向かって一心不乱に勉強するというのが、我々の持つステレオタイプな受験生のイメージですよね。さすがにここまで昭和なイメージは今どきないと思いますが、ドラマでもこんなイメージで描かれたり、潜在意識としては大きくズレていないと思います。

この姿は、塾や親にケツを叩かれて何とかこなすというよりも、本人がやらないといけないと自覚して自ら机に向かうイメージだと思います。最近の言葉で言えばいわゆる「自走」というやつです。

でも我々が持っているその受験生イメージって大学受験ですよね。100歩譲ってもせいぜい高校受験とか。

小学生の子供が、受験生と聞いたときに同じイメージを持っているでしょうか。そもそも人生で一度も受験というものを味わったことのない子供に、大人と同じようなものがイメージできるでしょうか。

そこに親と子の大きなギャップがあると思います。

話はズレますが、中学受験に反対している親御さんの多くも、このステレオタイプな受験生イメージに引きずられていると思います。小学生にそこまで必要なのか、というところで。

小学生の実際

良くも悪くも、色んな意味で中学受験生はそんな感じではありません。どこまでいっても小学生です。

小学生というもの、目に見えない将来よりも、いま目の前にある興味の方に目が向きます。そこにゲーム機があればゲームが優先になるし、マンガがあればマンガを読む方が、サッカーボールならサッカーが優先になるでしょう。本が好きとか歴史が好きとかならラッキーですけど。

中学受験で塾が必要と言われる最大の理由はここにありますね。自分で制御ができないから、環境を作るしかないということです。皆が集まって勉強し、仲間を作ったり競争を煽ったりすることで受験まで走り切ろうというわけです。(もしくは親が主体的に関わることになります)

良いとか悪いとかではなく、子供の発達段階として小学生はそんなものなのでしょう。本人の自覚に任せるというのはそもそも無理ゲーなのであって、親はまず、そこを理解しておくことが必要であると思います。

心がけたこと

前置きの話が長くなりましたが、そんな小学生であるということを前提として、それでも何とか前向きに勉強してもらうというのが必要なわけです。

そして、我が家が昨年一番気にしていて、かつうまくいったと思うことが、

1日の生活リズムを作ること

でした。

違う観点から言えば、これが作れたからこそ塾なしでも受験を乗り切れたとも言えるかなと思います。

まる1日家にいる場合など、基本的に子どものやる気に任せていたらいつまで経っても勉強がスタートしません。貴重な時間が過ぎていくことに耐えられず雷を落とすことになるのがオチです。

それを防ぐ、もしくは軽減することができるのが毎日の生活リズムです。

学校がそうであるように、毎日決まった時間に決まった行動をとるというのは一定の理があります。人間、何事も新しく行動を起こすというのはハードルがあるらしく、前例があるとか、いつもと同じ行動をとるというのは動き出すまでのハードルを下げる効果があります。

毎日決まった時間に起き、同じ時間に食事を摂り、同じ時間から勉強をスタートする、これを習慣づけるだけで親の負担がグッと下がります。完全に自分から机に向かうことはなくても、勉強時間だよねと声がけするのもやりやすくなります。

ちなみに声がけに関して具体的なことはこちらに書いたので見てみてください。

子供の生活サイクルを決めるということは、当然親の側もそれに合わせる必要があります。親が夜更かしして昼まで寝ているのに子供には早起きして勉強しろというのも身勝手な話ですよね。仕事の関係などで物理的に無理というのでなければできるだけ協力してあげたいところです。

直前期にこそ効果を発揮

この生活リズムについてですが、夏休みや普段ももちろん大事だなと思っているのですが、受験直前期にこそ効果が発揮されました。

コロナ影響で学校を休むハードルが以前より下がったため、1月の直前期は感染症対策で学校を休む人も増えています。それはそれで良いのですが、学校を休んだはいいものの自宅で勉強できる習慣がついておらず、逆にリズムを崩して成績を落とす人もそれなりにいるようです。さすがに直前期なら追い込まれて勉強するだろう、と考えるのも実はちょっと楽観的すぎで、いわゆるやる気スイッチというものがどこかで入る子もいれば、結局入らないまま受験を終える子もいるというのが実際のようです。そんな本当にあるのかないのかわからないスイッチに賭けるのはギャンブルですね。

追い込みをかけたい冬休みや直前期にも学習サイクルを回せるよう、同じく自由な時間のある夏休みに経験を積んでおくのはアリじゃないかなと思います。

個人的には、受験勉強はいかにルーティーンを作るかの勝負、と言っても言い過ぎではないのではと思いました。習慣にさえしてしまえば、親がそこまで手をかけずとも勝手に育っていってくれるという夢の世界も夢ではなくなるかもしれません。

以上、何かの参考になれば幸いです。

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