通信講座のその後

低学年弟の近況

先月、下の息子(新小1)のために通信教育の比較検討をしました。

こちらで書いた通り、一旦Z会とチャレンジタッチの2つをスタートさせたのですが、その後の様子と、今後どうするかについて書こうと思います。かなり主観的な内容なので、興味があればどうぞ。

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進研ゼミ チャレンジタッチ

比較記事はこちら。

このときに期待したのは次の2点でした。

  • できるだけ親サポートなしで自分でやれること
  • 可能な範囲で先取りできこと

2点目の先取りは大してできていませんが、1点目は期待通りでした。特にタッチペンで字を書くことについて試してみたい気持ちが強かったのですが、誤動作もなく認識精度も良好で、これなら十分実用に耐えると感じました。

自走を目指す

中学受験をやるとして、今から6年間も勉強のサポートするというのは正直しんどいので、低学年のうちはできるだけ手放しで乗り切りたいです。可能なら、高学年になったときに自分から机に向かう習慣をつけてくれていたりするとさらに都合がいいんで、そこを目指したいです。

その観点で、特に良かったのは次の3点です。

  • 勉強開始時間を設定しておくと「勉強する時刻だよ」と呼びかけてくれる
  • 「今日は2レッスン」などの目標と取り組む問題を提示してくれる
  • 自動で採点して「すごい!100点だ!」とか声がけしてくれる

要するに親の代わりに声がけしてくれる機能です。まあ好き嫌いはありそうですが、コンピュータの声がけをメインにして褒めるところをだけ被せてやれば、手放し学習ができるのではと期待しています。

勉強時間は朝ごはんのあと学校へ行くまでの30分取っていますが、15分程度で終わる感じです。最初春休み中は少しやらせすぎてしまった感があって、やりたくない日が出てきたりムラが出そうだったんで、毎日おすすめされるレッスンだけは最低限やることにしてあとは気分に任せることにしました。

学習内容は

毎日のレッスンは、いわゆる国語と算数の学習で、学校で習うものの延長線上にあるものをやや先取りしている感じです。1年生の最初はひらがなの書き方や数の数え方など、本当に基礎的なことからスタートしています。

おそらくこの辺り、就学前に先取りしていた家庭には簡単すぎるものになっていると思います。月の中で徐々にレベルが上がってはいるものの、まあたかがしれている範囲ではあると思います。

兄の中学受験にかまけて勉強らしいものは何もやらせていなかった我が家的には(ひらがなは書けたり漢字もまあまあ読めたりはしますが)、書き順も含めて基礎からきちんとやれているのはちょうど良かったです。

あとは図形やパズル要素を含んだ楽しい問題を繰り返しできるようなものがあると良いんですが、あまりそういう視点でのものはありませんでした。「ひらめき図形王」というアプリがあり期待しましたが、1週間くらい取り組んだらやれるものは全て終わってしまいました。

個別のアプリについては、春休みにガツガツやったおかげで1年生分としてやれるものはほとんど終わってしまったのが実態で、色々ある割には長く続けられるものは少ないなという印象です。

やはりチャレンジというのは、基本的には学校の勉強をサポートする位置付けのものと理解しました。

AI国語算数トレーニング

もうひとつ、チャレンジタッチを始める決め手のひとつとしてこのアプリがありました。

これは、計算/図形・数・量/漢検対策/語彙・読解の4種類の学習について、学年を超えて先取りしたり逆にさかのぼってやり直したりができるものです。4分野ともそうですが、特に計算と漢字については、本格的な中学受験勉強が始まる前までにある程度仕上げておくと楽ができるかなと思っている分野です。

ただ、これについては本人があまりやりたがらなかったので進んでいません。ドリル的な学習なので、やってて楽しくないのかな、その辺はちょっとまだわからないので様子見ですが。

そして、このアプリで先取り自体は可能ですが、今のレベルのものを何度も繰り返すような作りにはなっていないので(全く同じ問題を手動で選んで繰り返すならできますが)、ちょっと演習量が不足した状態でどんどん先取りしていっていいのかという点ではやや疑問に感じています。

漢字についても、漢検対策と銘打っている通りで、通常学習をした上でこのアプリで仕上げの確認をやるという使い方が合っていそうなので、これを使って漢字を先取りするには演習量の面でちょっと心もとない感じがします。

ちなみにちょいちょいAIという単語が出てきますが、次のように注釈がある通りいわゆる機械学習のことではありません。次の単元が自動的にオススメとして提示される程度のもので(大量に間違えたらちょっと変わるのかもしれませんが)、この手のマーケティング的用語は冷静に見るべきですね。

お子さまの実力に応じて独自の設計に従ってカリキュラムが進行すること、お子さまのまちがえ方によって最適な対策が提示されることを「AI」と表現しています。「チャレンジタッチ」の大量の学習履歴データなどの分析結果を生かし、最適な対策を提示するしくみを実現しています。なお、このしくみは機械学習によるものではありません。

まとめ

まとめると、

チャレンジタッチの評価
  • 親サポートを減らして学習習慣を作るのにはよさそう
  • 内容は学校の学習サポート中心(やや先取り)、パズルや思考力的要素は少なめ
  • 算数国語の先取りは可能だが演習量が足りるのか疑問

という感じです。

学校の学習を中心として、学校で落ちこぼれることのないよう、もしくは多少自信をつけて取り組めるようにサポートしていくのがチャレンジタッチという教材と考えられます。逆に学年のレベルは既に先取りできていてさらに先取りしていきたいのであれば、メイン教材のレベル感がずれるので別の教材を検討した方が良いかもしれません。

この先、完全に自学に持っていけるのかはもう少し試してみたいところです。

Z会

紙ベースの小学生コースも受講しました。比較記事はこちら。

オーソドックスな通信教育でイメージは付きやすいと思うので、特にチャレンジタッチと比較しながらのレビューになります。

親サポートは必要

あくまでもチャレンジタッチとの比較でですが、勉強時間の声がけや丸つけ、励ましなどは親がやる必要があります。

今日やるべき学習内容については一応カレンダーで提示されてはいますが、それを見て自分でやるというのはこの学年では難しいので、親と一緒に確認して進めるかたちにはなります。まあこの点については慣れれば自分でできるのかもしれませんが。

Z会がくしゅうカレンダー
カレンダーにスケジュールが薄く書かれていて、やったところにシールを貼ることでモチベーションにする仕組み

難易度的には親がべったり横についてやらないといけないような難しさではないので、あくまでも声がけが必要、というレベルの親サポートではあります。

ただ国語については、親が最初に読んであげるなどの対応は必要になるので、学習についても全て子供任せにはできない感じでした。(チャレンジタッチはコンピュータが読み上げてくれる)

学習内容は学校に沿った内容となっています。レベル感もチャレンジタッチと大きくは違わないかなと思います。1年生の最初なんで差は付きづらいのかもしれませんが。

みらい思考力ワーク

ちょっと難しいかなと思っていたみらい思考力ワークですが、ものによってはうまくでき、本人は楽しみながらやれたようです。

ものによってはと書きましたが、我が家の場合は算数系のものはOK、国語系のものはいまいちでした。本人が自分の力でやれたと達成感を感じられれば、好きになりそうな感覚はありました。ただ言葉を知らないと解けない国語系のものはどうやっても一人では解けないので、問題による良し悪しはあると思います。

思ったより良さそうではありますが、まあ市販のドリルでも賄える感じでもあります。

アナログの善し悪し

紙ベースかデジタルかという問題は議論を呼ぶところだと思います。

ここについて、試してみた結果私はデジタル派になりました。使い勝手が犠牲になっていなければという注釈付きではありますが。

鉛筆を使ってきちんと書くという訓練自体はこれからも必要でしょう。ただ、学校は授業も宿題も今はまだほぼアナログなので、最低限の訓練としてはそれで十分かなと思います。家庭で追加するものに関してはもう少し効率を求めていいと思います。

また添削が郵送というのもやはりこのネット時代だと面倒に感じます。リトルくらぶはネット提出になったようなのでもう時間の問題かもしれませんが、早く対応してほしいですね。

まあこのあたりに関しては完全に主観の問題なんで、試してみて判断が妥当じゃないかと思います。

まとめ

まとめるとこんな感じです。

Z会小学生コースの評価
  • チャレンジタッチよりは親サポートが必要
  • 学校の学習に沿った内容で似たようなレベル感
  • 添削の郵送は面倒

タブレット教育とはコンセプトが違うので単純比較するのは違うのかもしれませんが、オーソドックスな通信教育はこんな感じだろうという体感でした。

内容はどちらも似たようなことをやっているので、形態の違いで選択するイメージかなと思います。

結論

スタート時から薄々は感じていましたが、個人的な趣味趣向もありタブレット教材であるチャレンジタッチを継続することにしました。Z会については、内容が被っていて両方やるのは多すぎるとの判断から1ヶ月で止めることにしました。

ちなみにZ会のタブレットコースはペン入力がないので、使い勝手や学習の質の面で劣ると判断し個人的にはNGです。

結局理由は、

親のサポートを極力なくしたい

の1点に尽きます。

最後にこの点について、個人的な考えを書いておきます。

親の関与について

今回通信教育をやり始めて感じたのは、親というものは、サポートを始めるとエスカレートしていく危険性があるということでした。これは中学受験サポートの経験者には共感していただけるかなと思います。そして、2人目、低学年だとしても同じことになりそうだというのを感じました。

1年生の勉強なんて、当たり前ですが親から見ればかなり簡単なことをやっています。その日決めたプリントをやってみて5分程度でサクッと終わってしまうのを見れば、ちょっと簡単すぎるんじゃないかと感じて、もうちょっと追加でやらせたくなるのが親心です。これは子供からすれば早く終えると勉強量を増やされるというネガティブイメージになりやすいし、先へ先へとレベルを上げていくと勉強が辛いものになっていきます。

途中でつまずいた場合は途端に集中力をなくすのが子供でもあるので、机の前でボーっとしたり鉛筆で遊び始める我が子を見て怒りが込み上げてくるのもありがちな親の姿です。

こういった親の態度は百害あって一理なしというのを、兄の中学受験サポートを通じて実感しました。経験前はそんなことするか?と思うようなことかもしれませんが、割と普通にあります。1年生のこんな時期から *父親の狂気 を発動している場合じゃないです。
*父親(母親)の狂気:二月の勝者 第1巻を参照

こうした事態を避けるには親が成長することが必要なんですが、まずは関与度合いを下げるというのが簡単で効果が高いと考えています。決して放置するのではなく、勉強には直接手を出さずにちょっと距離を置いて見守る感じです。

兄の中学受験のときは、親子バトルになることを避けるために5年生の途中で勉強に直接関与するのはやめ、解説動画サービスに依存して最後まで乗り切りました。親は計画を立てて進捗を見守り、改善策を練るというサポート役に徹します。

低学年であれば習い事に出すのが手っ取り早いと思います。(近年の中学受験は塾任せだけでは乗り切れないので、高学年では同じ課題にぶち当たるとは思います)

我が家が今回通信にしたのは通塾が高いと思ったからなので、その範囲でできるだけ手を出さない方策を考えているというのが現状で、その結論としてはチャレンジタッチかなといったところですかね。

今後について

当面はチャレンジタッチ1本で、朝学習の習慣を付けることを目標にあまり負荷をかけずにやっていこうと思います。

あとはパズル要素の思考力問題は楽しくやれそうだったので、適当に市販のドリルでも与えてみようかと思います。この辺のどれかですかね。

     

あとは様子を見ながら適宜見直しを考えますが、またなにか変化があれば記事にしようかと思います。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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