【2024入試】2月入試志願者数の振り返り

2月入試の結果分析 入試データの分析

前ページからの続きです。

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一都三県の公立中高一貫校

2月3日は東京・神奈川の公立中高一貫校の試験(適性検査)日なので、ここで集計しておきます。せっかくなので、千葉・埼玉も含む一都三県の学校を一括で見ていきます。

東京都

東京都は都立の中高一貫校が10校、千代田区立が1校あります。都立は男女別定員なので男女それぞれ、千代田区立九段は男女混合ですが区内枠と区外枠があるのでそれを分けて一覧化しています。

全体の合計に注目すると、2020年から一貫して減少を続けていて、今年の出願者数を2020年と比べると2000人近い減少となっています。最終数字の欄は、5年平均と比較して、数が多い場合は赤字、少ない場合は青字としていますが、見事に赤が右側の年度に偏っているのがわかると思います。

個別の学校については、数において特徴的な動きがある学校は特にないので割愛します。全体の動きについて思うところは最後にコメントします。

神奈川県

神奈川県は、県立が2校、横浜市立が2校、川崎市立が1校の計5校です。すべて男女混合定員のようです。

全体の数字は、2021年をピークとして減少に転じた感じです。特に2024年はその減少度合いが加速したように見えます。すべての学校で出願者数が減少し、100人を超える減少も2校ありました。

神奈川は私立中学も減少の方が目立つので、全体の数が減少し始めたことが影響しているのかなと想像しています。

千葉県

千葉県は県立が2校、千葉市立が1校あります。県立千葉は、千葉県ではトップの公立高校として君臨してきた学校ですね。

こちらは2022年をピークに減少に入ったイメージです。ただ、千葉市立稲毛国際が2021年から募集開始した新しい学校であり、2021年はまだ様子見だったことが数字に影響していると考えられます。まあいずれにせよ、2023・24年と減少方向であることは他都県と同様の動きでしょう。

埼玉県

埼玉県は県立が1校、さいたま市立が2校、川口市立の1校の計4校があります。

ここは一都三県で唯一、前年比で増加でした。過去4年でもほぼ横ばいです。

埼玉入試は私立の方でも今年はかなり活況だったので、埼玉全体での中学受験熱が盛り上がっているのか、もしくは私立の出願者数が多く厳しい入試が予想され公立にも流れたのか、どちらかですかねぇ。

余談ですが、埼玉県のこの4校は、どこも学校名の付け方が変わっているというか、ちょっとどうなん?と個人的には思っています。具体的には次の点です。

  • さいたま市立浦和高校は、県立浦和高校(埼玉県トップとされる)とは別の学校
  • さいたま市立大宮国際は、県立大宮高校とは別の学校
  • 川口市立川口高校とかが一般的な名前だと思いますが、おかげで川口市立高校附属という感じで省略しづらい
  • 伊奈学園というのは私立っぽい学校名(私立だと思ってました)

揃いも揃って紛らわしい学校名で、もうちょっと何とかならなかったのかと思います。まあどうでもいい話ですが。

一都三県の全体数

一都三県を集計したのがこちらです。

千葉県・埼玉県は2020年データが入手できませんでした

埼玉のみ2024年は増加しましたが、全体感としては2021年あたりがピークで減少傾向というのがわかります。

以前は倍率が6倍とか7倍とかいう超高倍率だった適性検査ですが、ついに3倍・4倍台という、ようやく普通の試験として見られるような適正な倍率になってきたようで、むしろこれで正常化なのではと個人的には思います。

ちなみに公立中高一貫校の今の適性検査という[試験]について個人的に思うところはあって(特にここへ特化して準備したときの不利益が見過ごせないレベルになってきていると思うので)、これは別の機会に書きたいと思っています。

次は2月4日以降の日程です。

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