【2024入試】2月1日入試出願速報

2月入試の出願速報 入試データの分析

いよいよ2月1日からの東京・神奈川入試が迫ってきました。

ここでは、東京・神奈川を中心とした2月入試の出願状況について、日程別に一覧で見ていきます。前年だけでなく過去数年分のデータを入れているので、2024年受験全体の動向や、受験校の検討にお役立ていただければと思います。

近年は試験日直前まで出願を受け付けてくれ、直前まで人数が確定しない学校も増えてきたので、前年データを基にした予測値も出してみます。前年同日の進捗を当てはめるとこうなるという単純なものですが、実際の数字を見るとイメージもできやすくなると思います。

【1/27】1月26日時点のデータで更新しました。

数が多いので日程別に分けて配信します。以下の目次をご活用ください。

一言コメント

自分で記事を作っておいて何ですが、まあ正直なところ、直前期の受験生に有効かというと微妙かなとは思います。データを見ている限り、高倍率で素直に難易度が上がるケースもあるし、倍率を下げながら偏差値上昇を続けるケースもあるので、極端な動き以外はあまり倍率にとらわれない方が良いのではと思います。2桁程度の上下なら誤差の範囲として、倍率が上がっていれば人気が上がっている、倍率が下がっていればチャンスと、どっちに動いてもポジティブに捉えて臨んでいただくのがいいんじゃないかと思います。あとは全体の動向把握とかエンタメとして活用してもらえればと。

なお、全てのデータは市進中学受験情報ナビのものを使用しています。合わせてご活用ください。

〜データの見方〜
- 各日程ごと、男子・女子・共学に分けています。
- 共学校で男女別判定されている場合は、男子と女子のリストへ入れています。
- 共学校で男女混合定員の場合は、男女合計での数値を使用しています。
- 四谷大塚偏差値50以上の入試回でリスト化しています(共学校で男女どちらかが50を下回っている場合は除外)
- 見やすさのため四谷大塚80偏差値順に並べています。
- グレー背景は出願を締め切った学校・入試回です。
- 予測値・前年比が太字のものは確定値です。
- 予測値の根拠として2023年の細かなデータも載せていますが、気にしないでいいです。
- 市進の更新日の関係で2023年は23日時点のデータを使用しているので、多少の誤差は考えられます。
*データに誤りがある可能性もあるので、間違いを見つけた場合はお知らせいただけると幸いです。
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2月1日 午前入試

男子校・共学校(男女別判定)

*東京都市大付①の2022年以前の数字は第2回(2月2日)を使用しています
【1/27】駒場東邦の確定値に誤りがあったので修正しました
22日時点

模試の動向からも言われていましたが、開成・麻布・武蔵といういわゆる男子御三家が減らしている一方で、渋渋・駒東・早稲田が大きく増やすというのが2024年の男子難関校の方向性のようです。これは前年の東大合格者数の影響が最も大きいと考えられます。

前年の大幅増の反動で減少していると見られるのが海城・本郷・日本学園あたりでしょう。

そのほかはこのあとの動き次第な感じがしますが、現時点で増加が確定しているのは、早実・サレジオ・鎌倉学園の3校でした。

26日時点

偏差値上位の学校はほぼ確定した感じです。その動向についても、22日時点で触れた内容と大きくは変わらずといったところでしょう。渋渋はあと2日ありますが、既に前年の出願者数は超えているので、増加は確定です。ちなみに開成はマイナスではありますが、ここ数年で見れば少なくはない人数なので、前年増の反動という見方が正しいかもしれません。

前回数字のなかった早慶附属校も出揃ったのでコメントしておきます。早稲田系3校では早大学院が減少、早稲田・早実が増加となりました。立地的に早大学院は早稲田に持っていかれたのかなと感じますが、早実もエリア的には近いのでどちらも考えられますかね。過去数年で見ても早大学院はチャンスの気がします。慶應普通部は、慶應高校が甲子園で優勝したことで注目されるかとも思いましたが、中学受験への影響は特になかったようです。

偏差値60で揃っている3校では、サレジオ・芝が増加(どちらも増加は確定)、本郷が大きな減少見込みです。芝と本郷はこのところ似たような増加ペースできていましたが、今年は増減がハッキリ分かれそうです。サレジオは駒東の増加の影響かなと個人的には見ています(駒東は田園都市線沿線からも広く集まるので、駒東の難化を見越して移った層がいるのではと)。

その次(偏差値55前後)はそれほど大きな増減はなさそうですが、都市大の減少は個人的には意外でした。昨年が2月1日参入の初年度で、初回様子見のあと増加するのがセオリーかと思っていましたが結構減っているイメージです。都市大は他の日程も全体的に減っています。まあ大学合格実績が倍々ゲームで伸びてきたのが昨年ひと段落という感じなので、受験の方も一服といったところでしょうか。

で、偏差値51〜52にいる高輪・鎌倉学園・成城が今年は大きく伸びそうな勢いです。上位校で比較的減少が多いことを考えると、全体的に安全志向の動きなのかなとも読めます。

女子校・共学校(男女別判定)

【1/27】頌栄女子学院の確定値に誤りがあったので修正しました
22日時点

女子難関校の方はそれほど大きな動きは確認できません。ここ2・3年で見ても横ばいか微妙に減少傾向の学校が多く、女子は全体的にやや安全思考が強まっているのかなという印象を受けます。

面白い(?)のが渋渋で、2024年は男子が大幅増に対して女子は大幅減見込みという対照的な動きになっています。このままいくと第1回の男女差がかなり小さくなりそうで、これが合格最低点の差にどう反映されてくるのか、個人的に注目しています。

注目は第2回入試を導入した横浜雙葉の影響ですが、横浜雙葉・横浜共立ともにややプラスということで、まあ多少の押し上げはありそうですが誤差の範囲内ですかね。

26日時点

女子も1日については半分以上が確定してきている感じです。

偏差値上位の方で増加は女子学院早実ですが、どちらもここ数年で見れば決して多いわけではありません。桜蔭は逆に前年の大幅増からの減少なので、ここ数年では2番目に多い人数になっています。それ以外は全体的に減らしているところの方が多いイメージです。このところずっと増加を続けてきた吉祥女子も今年は一服といった感じのようです。頌栄女子は進学実績の伸びが志願者増にはそこまで繋がってきていない印象ですかね。

で今年大きく増加しているのが東洋英和学習院女子の2校ですね。過去数年で見てもだいぶ多い感じで、特に東洋英和は2022年を底に復活か?という動きに見えます。学習院女子は、学習院女子大学が学習院大学へ統合されることで注目かと思いましたが、そもそも学習院女子大学への推薦進学はほとんどないのであまり関係はなさそうです。

一方で立教女学院香蘭女学校の立教系2校は共に減少でした。立教大への推薦枠が定員のほぼ100%に増えたという大きなニュースがあり、それで去年増えた反動としてもちょっと減り幅が大きいなという感じはします。

あとは3・4年前から人気化している山脇がここらで一服という感じ、田園調布は前年の大幅増から元に戻った感じ、第2回入試に新規参入の横浜雙葉とその余波を受けていそうな横浜共立がやや増加で復調か?といった辺りが、動向として読み取れるところかなと思います。

共学校(男女混合定員)

*明大中野八王子は2024年から明大八王子へと校名変更となるので、ここでは明大八王子としています
【1/27】中央大附属横浜の確定値に誤りがあったので修正しました
22日時点

共学校(男女枠なし)については、22日時点で出願を締め切った学校はまだありません。

大きな動きがあるのは、(毎年の傾向ですが)いわゆる国際系と言われる学校ですね。今年は埼玉入試で開智グループが大注目でしたが、その流れなのか開智日本橋が大きく伸ばす勢いになっています。一方で広尾学園・広尾小石川は減少見込みです。あとは三田国際が、ISCはマイナスなのにICが大きなプラスになっているのが気になります。ウォッチできていないんですが何か動きがあったんでしょうか。

そして2023年の台風の目だった芝国際です。ここまで敬遠されるか?と逆に怖くなりますが、これは学校自体の評価というよりも、入試の信頼性を失ったことが大きいのかなと思います。後半日程では(大幅減ながらも)もう少し人数を集めてはいるので、大事な2月1日はきちんと合格の出る学校を受けたいという心理が働いているのではと想像します。

26日時点

こちらは確定した学校もちらほら出てきました。現時点で確定していない学校は直前まで出願を受け付けている学校になります。

大学附属系を見ると、中大横浜・法政大学・芝浦工大・明大八王子が増加、減少は中大附・青学横浜英和・成城学園というところです。基本的には隔年現象だったりというところが多いですが、ここ数年間で増加を続けているという意味で注目は明大八王子ですかね。立地面では有利と言えないというかむしろ不利だと思うのですが、その中で増加基調というのはなかなかです。理由はわかりませんが、明治大学系列の中では偏差値は1ランク下にはなるので、出口を考えたときの受けやすさというのはあるのかもしれません。

そのほかは22日のコメントで触れているのでそちらを見ていただければと思いますが、触れていなかったところだと、青稜の大幅減少と安田学園の大幅増加は気になります。ここまではウォッチし切れていないのでコメントもできないのですが、気にはなります。

2月1日 午後入試

男子校・共学校(男女別判定)

22日時点

ここはプラスマイナスがハッキリ出ている感じがあります。

偏差値上位では、巣鴨が大きく集める一方で、世田谷学園・都市大付・国学院久我山が減少見込みです。偏差値50近辺の獨協・佼成学園が大きく人数を増やす見込みなのも目立ちますね。

神奈川方面だと鎌倉学園が減少し桐蔭学園が増加ですが、男子校・共学校という違い以上に、立地がだいぶ違うのであまり関連はないかもしれませんね。

26日時点

ここは前回と大きく変わった感はないので、あまり追加でコメントするところもなさそうです。他の日程も含めて考えていっていただければと思います。

女子校・共学校(男女別判定)

22日時点

増加が目立つのは湘南白百合普蓮土学園ですかね。特に湘南白百合は、過去のデータと比べてもかなりの増加幅と見えます。江ノ島の近くまで行かなければいけないので、午後入試としては立地的に有利とは思えませんが、それを跳ね除けるだけの要素があるんでしょう。

あとはもう少し出願が進んでからもう一度見てみたいと思います。

26日時点

こちらも22日時点と大きな動向の変化はなさそうです。

前回触れていなかったところだと、桐蔭学園の大幅増は触れるべきところですかね。我々世代では東大合格者ランキング上位にいて甲子園にも出たりと目立っていた学校ですが、知らないうちに上位から脱落していました。人数を絞った中高一貫コースや大学合格実績の回復などで復活の兆しありなのかもしれません。

あとは前年にほぼ倍増させている大妻中野が、前年同様にここから伸ばしていくのかは注目してもいいのかもしれません。品川女子も前年比はマイナス見込みですが前年が大幅増なので、このあとどうなるかは要注目でしょう。

共学校(男女混合定員)

22日時点

ここで目立つのは東京農大第一ですね。絶対数が大きいので振れ幅も大きくなり、最終的にどのくらいで着地するのかはわかりませんが注目して見ていきたいです。開智日本橋は午前入試に続いてここでも増加見込みです。

減少が大きそうなのは広尾学園・三田国際・青稜、そして芝国際です。三田国際は午前入試のところでICの増加として触れていますが、ここでは減少見込みになっていて、ちょっとどういう動きなのかよくわらないのが正直な感想です。

26日時点

22日時点と比較して、増加・減少の方向は同じというのがほとんどですが、振れ幅はむしろ拡大している感じです。増加見込みのところはプラスが大きく、減少見込みのところはマイナスが大きくなっています。

まだ出願までにっすがあるところがほとんどですが、基本的な方向性は変わらないのかなといった印象です。

2月1日入試 全体の印象

22日時点

ざっくり個人的な印象を言うと、ここ2・3年でちょっと過熱気味に人数を集めた学校に調整が入り、揺り戻しが起きているかなというのが今年の特徴に思えます。男子・女子・共学は問わず全体的にその傾向があるかなと感じますが、共学校はその振れ幅が大きいなというのを感じますね。

あとはここから平準化の方向に行くのか、さらに差が広がっていくのかは注目して見ていきたいところです。

26日時点

完全に主観で全体的な印象だけ残しておきます。

まず男子校は前年度の大学合格実績(特に東大合格者数)によって上下しているイメージが大きいです。女子校はそこまで実績は見られている印象がなく、全体的に人数は減少傾向の感じがします。共学校は年によって振れ幅が大きいというか、人数が集まるところには一斉にあつまるし、引く際には一気に引くというイメージが強いですかね。

あとは、全体感としてはやや安全志向が強まっているのかなというのは感じますね。安全志向と言うとネガティブにも見えるかもしれませんが、とにかく偏差値がひとつでも上の学校を目指すという考えから抜け出して、自分に合った学校選びをするようになっていると捉えるのであれば好ましい動きなんじゃないかなと思います。

他の日程も合わせてどうぞ。

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