【2024入試】埼玉入試の出願・結果速報

埼玉入試の結果速報 〜栄東・開智・大宮開成〜 入試データの分析

前ページからの続きです。

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埼玉入試その他のトピック

2024年の埼玉入試で気になるもうひとつのトピックは、淑徳与野が新設した医進特別入試です。

淑徳与野の医進特別入試

淑徳与野は元々2回入試(1月13日、2月4日)でしたが、2024年から医進コースを新設し、1月11日に医進特別入試が導入されました。

埼玉入試のスケジュールは前ページまでで見た通り、1月10日に超大規模な入試があるのと、1月12日に特待入試が集中している状態です。1月11日は開智特待Aくらいしか主だったものがなく、偏差値上位層にとっては穴場日程となっているように見えます。

でそこを埋めるかのように、淑徳与野が医進特別入試をハメ込んできたというのが今回です。栄東の東大特待Ⅰ入試の前日ということで宿泊しての連戦も可能で、上手いこと設定してきているなという印象を受けます。

で結果ですが、こんな感じでした。

定員25
出願者数525
受験者数508
合格者数208
実質倍率2.44倍
出典:淑徳与野中学校

第1回入試の受験者が1700人前後なので、その1/3程度の規模となります。偏差値がどの程度で出てくるのかは気になりますが、女子で医進に絞ったコースとしては上々じゃないかと個人的には感じます。第1回入試の実質倍率は1.9倍とかなので、そこよりは絞ってきたイメージです。

偏差値上位の女子受験生が集まる入試として、これまでは浦和明の星が存在していましたが(いますが)、そこと並び立つような位置付けになってもおかしくないかもしれません。埼京線や京浜東北線などが使える立地の良さがあり、今後の進学実績次第ではかなりの可能性を感じるので、要注目じゃないかと思います。

浦和明の星 第1回入試

せっかくなので浦和明の星についても触れてみます。出願者数の推移はこんな感じです。

直近2・3年だけ切り取ればやや下降気味かなとも思えますが、もう少し長く見ると緩やかな波の中の小さな上下でしかない感じですね。まあ2000名前後で安定、というところだと思います。

進学実績などはこちらにもまとめてあるのでご興味があればどうぞ。

総括

現時点(1月14日)では埼玉入試の後半戦突入という段階(まさに浦和明の星の入試日)だったりしますが、前半の大きな波はひとまず終了といったところで、勝手な総括をしてみます。

印象としては、これまで以上に盛り上がっていたという感じが強いです。これは開智所沢の開校が最も大きいんでしょう。単に新設校ができたというだけでなく、さすが開智というか、合同入試という斬新な入試制度を作ることによって開智中学の入試が大きく伸び、結果として埼玉入試全体を持ち上げる力になったのではと思います。

いま埼玉入試全体と言った直後で何ですが、もう少し細かく見れば大宮を中心とした埼玉エリアという言い方の方が正しい気がします。大きく伸ばしているのは浦和から大宮にかけて、京浜東北線や埼京線、湘南新宿ラインなどの縦ラインで都内からアクセスできる地域です。上野東京ラインの開通などもあり、大宮エリアという立地が非常に重要なんだろうと思います。

背景には、以前のようなただのお試し受験ではなく、現実的に通うことのできる学校で合格をもらっておきたいという受験生の動きがあると考えられます。とすると今後は、力試しのため偏差値に合わせて受けるとかではなく、教育内容や進学実績などより現実的な学校選びをされた上での受験が増えていくのかなと思います。

まあとはいえ現状ではまだお試し的な受験の色も濃く、受験者数も合格者数もケタ違いに多いというのは、入試の傾向としてはおさえておきたいところです。定員の数十倍もの合格者を出すので、ちょっとしたことでブレが出やすいということもあります。そういう傾向の違いも頭に入れておきたいです。

また点数や順位が出るところが多く参考にもできますが、順位や立ち位置よりも、点の取り方やミスの仕方など問題に絡むところや試験環境などを見直して、この先の準備にしていくという姿勢も重要かなと思います。

この先入試が続いていく人も多いと思うので、この経験を次に繋げていってほしいと思います。

以上、2024年度の埼玉入試についてお伝えしました。

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