各塾の志望校別講座比較

志望校別講座比較 塾・サービスの比較

夏休みも直前となり、6年生下期の志望校別対策も考えている時期かと思います。

中学受験大手塾の志望校別講座(学校別対策講座)について、簡単に一覧にまとめます。個別に突っ込んだ内容については公開されていないものも多いため情報量は多くありませんが、我が家で受講していないものについてコメントするのもよろしくないので、公開情報のみを横並びで一覧化します。ざっくりどんなものがあるのか、各塾を横比較するのに使ってもらえればと思います。

特に講座の対象校は(最上位校を除き)塾によってまちまちなので、自塾に志望校の対策講座がないので別塾の講座を受けようとか、自宅学習組でも志望校別講座だけ通おうとかいう際には材料になるかなと思います。また、志望校別講座というのは合格実績という意味で塾にとってかなり重要な講座と考えられるので、対象校を見ることでその塾がどの学校の合格実績を欲しがっているのかといった見方もできると思います。

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各塾の志望校別講座

まずはざっくりと内容を比較します。

SAPIX早稲田アカデミー四谷大塚日能研GnobleGenius
講座名難関校SS特訓NN志望校別コース学校別対策コース入試問題研究特別講座(日特)志望校対策日曜特訓志望校別特訓(Ⅱ期)
回数14回12回14回14回11回
時間9:00〜18:459:30〜18:0010:00〜18:009:00〜18:00
受講料274,450円
126,720円154,000円(7万円前後)231,000円132,000円
受講資格の
偏差値基準
特になしあり(早稲アカ模試)あり(選抜テスト/第2回合不合)あり(日能研模試)特になし?あり(各塾の模試)
備考(サピックスオープン
4回分受験含む)
12月まで

日能研は具体的な情報を公開していないので、金額のみブログから探してきました。ジーニアスは日によって時間が違うので空欄にしていますが、他塾とそれほど大きな違いはありません。

各塾とも、基本的には毎週日曜日にまる1日かけて受講する講座となっています。6年生後半は4回ほど模試が入るので、日程もそれに合わせて設定されています(模試のない日曜日に設定)。日程的には、サピックスとグノーブルはサピックスオープン、早稲アカ・四谷大塚・ジーニアスは合不合判定テストを受験することが前提となっているようです。もし他塾の講座を受講する場合は、模試日程との整合性が合う講座を検討した方がよいと思います。

また、サピックス以外は学校ごとに開講校舎が指定されているので、基本的には普段通っているのとは別の校舎に通うことになります。詳しくは各塾のサイトをご確認ください。(サピックスも受講人数によっては複数の学校を組み合わせたコースになるので、単独開催の別校舎へ通う人も一定数いるようです)

あと横比較できるのは受講料くらいしかなく、これは塾によって全然違うので何とも言えませんね。ただ早稲アカは12月でこのクラスは終了し、1月は直前特講という別講座が追加になるので、その点は考慮しておいた方が良いかもしれません。

志望校別講座 対象校

ここから、各塾の志望校別講座の対象校を見ていきます。なお、年度によって対象校は変わるとのことで、明示されていない塾(SAPIXと日能研)については2021年度実績として公開されている学校名を記載しています。

男子校

学校SAPIX早稲アカ四谷大塚日能研GnobleGenius
開成
麻布
武蔵
駒場東邦
栄光学園(特)
慶應普通部
早稲田
早大学院
聖光学院(特)
海城
浅野(特)
攻玉社(本郷・攻玉社)
サレジオ学院
逗子開成
桐朋
本郷(本郷・攻玉社)
明大中野
成城
(都市大・世田谷)
(逗開・鎌学)
(高輪・品女)
* 日能研の日特は2/1試験校を対象としていて、(特)で表した学校は志望校別特別講座という名称の別講座となります。
* ジーニアスは複数校をまとめたコースがあるのでカッコ内はその対象コースを表しています。

筑駒(筑波大附属駒場)については、2月3日校のため上位校と併願可能ということで、志望校別講座についても日程が被らない追加講座としている塾が多いです。次の通り。

SAPIX早稲田アカデミー四谷大塚日能研GnobleGenius
コース(開成コース内でカバー)(開成コース内でカバー)筑駒対策講座
(土曜)
志望校別特別講座(4回)(不明)筑駒コース
受講料21,450円
(ただし受講資格のある
四谷大塚在籍生は無料)
記載なし22,000円(追加受講の場合)

女子校

学校SAPIX早稲アカ四谷大塚日能研GnobleGenius
桜蔭
女子学院
雙葉
フェリス
豊島岡(特)(豊島岡・白百合)
浦和明の星女子
鴎友学園
学習院女子
吉祥女子
頌栄女子学院
洗足学園
横浜共立学園(横共・横雙)
立教女学院
(大妻・共立)
* 日能研の日特は2/1試験校を対象としていて、(特)で表した学校は志望校別特別講座という名称の別講座となります。
* ジーニアスは複数校をまとめたコースがあるのでカッコ内はその対象コースを表しています。

共学校

学校SAPIX早稲アカ四谷大塚日能研GnobleGenius
慶應中等部
慶應湘南藤沢
早稲田実業
渋谷幕張(特)
渋谷渋谷
中大横浜(神大・中大横浜)
明大明治(特)
東京農大一
広尾学園
(中央・法政)
(成城学園・恵泉)
(東洋・日大)
(森村・日大日吉)
(山脇・日大豊山)
* 日能研の日特は2/1試験校を対象としていて、(特)で表した学校は志望校別特別講座という名称の別講座となります。
* ジーニアスは複数校をまとめたコースがあるのでカッコ内はその対象コースを表しています。

その他

日曜に開催される志望校別講座以外にも、土曜特訓や科目を絞った講座など様々なオプション講座が開設されています。網羅できないのでここでは挙げませんが、興味があれば各塾のサイトを見てみることをおすすめします。

早稲アカなど、Webサイトには細かな記載がなくてもNN模試を受けるとオススメされる直前講習などもあったりしました。興味があればウォッチするとよいと思いますし、逆に講座を取りすぎないよう冷静になるというのも必要かなと思います。

まとめ

以上、志望校別講座の情報をまとめてみました。

最後に昨年受験生を経験してみての私見だけ書きます。個人的には過去問に勝る志望校対策はないと実感したので、内容だけで考えれば志望校別講座については懐疑的になりました。ただし、当事者の頃を振り返れば、志望校の名前が付いた講座というのはそれだけで非常に魅力的に見えますし、実際に子供にとってはそういう講座へ通うこと自体が大きなモチベーションになるので、取った方がいいとも取らない方がいいとも一概には言えないなと思います。

ただ、志望校別講座を取ることが合格には必須か、もしくは一番の近道かと聞かれればそうではないとは思います。6年下期に取れる選択肢のひとつとして、家庭やお子さんの実情に合わせて冷静に判断することが大事なのかなと思います。

個人的には、こういうデータを眺めていると塾の考え方の違いが見えて面白いなと思って見ています。

以上、何かの参考になれば幸いです。

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