今さらながら勉強の仕方を教える

中学生兄の近況

久々に近況の日記ですが、中学2年になった兄の話です。

中学での試験勉強の話ですが、中学受験勉強に通じる話もあるのでぜひご覧いただければと思います。

勉強サポートはしない方針

どんな学校でどんな中学生活になるんだろうと、期待と不安が交錯した1年生はあっという間に終わり、中学生活2年目に入りました。

勉強に関しては基本的にノータッチで、高校へ上がれないほど落ちこぼれない限りは手を出さない方針でいます。多少の失敗も含めて、自分で考えられるようになってほしいと思っています。

塾なしで中学受験したということで、中学でもガッツリ勉強サポートしているかなどと聞かれたりすることもあります。よく勘違いされるのですが、そもそも塾なしとは言っても四谷大塚カリキュラムには乗っかっていて、勉強自体も動画のお世話になっていたわけなので、親が付きっきりで勉強を教えるというスタイルでは全くなく、プランニングと教材手配とモチベート(ケツ叩き)役をやっていたに過ぎません。

そして中高一貫の進学校に入ったことで、その役割は全て学校にお任せすることにしたので、私はお役御免である、といったところです。

テスト勉強はするようになった

まあそうは言っても中学受験サポートをやってきた身であれば、成績は気になります。

小学校と中学校の大きな違いは、中間・期末テストの存在です。中学生になったばかりの1年生は、そもそもテスト勉強という概念すら知らないので、まずは何のためにテスト一週間前から部活が休みになるのかを伝え、そしてテスト前は試験勉強をするものだというのを植え付けることだけはやりました。

それで1年間様子を見ていましたが、残念ながらテストに向けて一夜漬けしようとか、いい点を取るために必死に頑張ろうといった様子は微塵もなく、むしろ気付けばテスト前でもYouTubeを開いて母親に怒られたりする始末でした。普段も家で勉強している姿はほとんど見せないので、せめてテスト前くらい頑張れよということで成績によるアメやムチも用意したこともありますが、それで勉強態度が目に見えて変わることはありませんでした。

まあそんな中でも、成績は総合で上の下〜中の上といったあたりにつけているのと、何となくテスト前に勉強するということ自体は定着してきたので、これ以上はいいだろうということで静観し1年生を終えました。

勉強の仕方がわかっていなかったらしい

先日、2年生の期末テストが終わりました。このときに、ちょっとしたやり取りの中で気付いたことがありました。それがこれです。

テスト勉強のやり方がわかっていない

何のこっちゃだと思いますが、こんな話です。

それはテスト最終日の前日。テスト中は午前で学校が終わるので、午後は翌日の試験勉強をするというのが一応のサイクルになっています。翌日のテストは国語Bと数学Aかなんかだったと思いますが、国語B(?)の勉強が終わったところで「勉強終わったからゲームやる」ですと。聞けば、数学Aは「勉強やることがない」などと申しています。

いや、すでにバッチリで本当にやることがない状態ならいいんです。ですが、過去を見れば数学は下から数えた方が早いような成績。思い返せば、数学は過去の試験前でも大してやっているようには見えなかったような。

問い詰めていくと、どうやら英語などは宿題にもなっているプリントがあるが、数学にはないらしい、やるべきプリントがないから勉強やることもない、という話であると。

ここに至り、1年半封印していたサポートパワーをちょこっとだけ発動することにしました。とりあえず1学期の数学で配られたプリントや小テストを見せろ、バツになっているところがあるじゃないか、じゃあ間違えた問題をリストアップしてそこだけでも解き直しをしろと。

いや、サポートといってもたったこれだけなんですが、これをやって取ってきた成績は、数学B(対策前)が平均以下だったのに対し、解き直しして臨んだ数学Aは90点超えということで、まあハッキリと違いが現れたのでした。

これまで特に数学の成績はパッとせず、まあ算数得意だった子が多いだろうし、塾で先取りしている子もいるだろうからまあこんなところかと思っていましたが、何のことはない、テスト勉強ができていないだけの話だったということが明らかになりました。

復習は大事

ここからは中学受験にもつながる話です。

この話から得られる教訓、というほど大げさなものではありませんが、要するに勉強のやりっ放しはダメで、定着のためには復習が必要ということです。

これだけ聞いたら当たり前じゃんと思う話なんですが、成績が上がらない原因は意外とここにあったりすることも多いと思います。一律に与えられた課題をこなしているだけの勉強では、できない問題はいつまで経ってもできないまま、ということになりかねません。

特に算数で顕著だと思いますが、頑張って勉強しているのに成績が上がらないという場合、間違えた問題をきちんと復習し定着できているか、を疑ってみるのがいいんじゃないかと思います。

エビングハウスの忘却曲線によれば、1日後、1週間後、1ヶ月後などと間隔を空けて復習し、一度忘れたものを再度思い出すことでより定着度合いが高くなるとされています。塾カリキュラムも基本的にこの考え方で作られていて、週テストや小テスト、組分けテストなどを使って類似の問題が定期的に出題されるようになっています。ただ、もし解けなかった問題をバツだけつけて、きちんと定着させることなく先へ先へと進んでいるなら、毎回バツを繰り返すだけでカリキュラムを十分に活かせていないということになります。

そうした部分ではどうしても親御さんのサポートは必要になるでしょうし、逆に言えば、塾の流れに乗っているだけ(流されているだけ)の子が多いのであれば、ここをうまく回していくことでアドバンテージを作ることができると思います。

勉強することよりなぜやるかが大事

それにしても我が息子、中学受験でさんざん解き直しをやってきたにも関わらず、やろうという考えにも至っていなかったのはなんだかなーという感じです。まあ当時は与えられたものをこなしていただけなんで、仕方ないといえばそうなんですがね。

中間・期末テスト前でものんびりしているなと感じたのは、まあ競争心が薄いというのもありますが、そもそもテスト勉強を何のためにやるのかを深く理解していないので、何をやっていいかわからない状態だった、ということだったようです。そこへアメやムチを与えたところで、やるべきことがわからないんで行動は変わらないということかなと。

小学生でも自走モードに入った子はこの辺りを自分で考えることができるんでしょうが、中学受験の場合はゴールが決まっているので、優秀な一部の子を除けば、少なからず親が誘導してあげる必要はあるんじゃないかと思います。

ただこの先の人生を考えれば、勉強ができるかどうかよりも自分の頭で考えられることの方がはるかに大事なので、少なくとも中学生以降は自考できるようになることの方を優先させたいと思っています。そういう意味では、中学生の間に塾に入って、与えられた課題をこなすことで学力を上げるというのは、個人的にはあまり良い選択には思えません。失敗することも含めて、自分で考える経験をしておく方がその後に活きてくると考えています。

我が家はそこへ至るまでにもうちょっと時間がかかりそうですが、少しずつでもいいんで経験値を上げながら、自分の頭で考えられるようになってほしいなと願っています。

コメント