前ページからの続きです。
2月1日午前・女子
続いて女子に行きます。
受験者数の推移
男子と同様、受験者数は2023年にピークを打ったと見て良いでしょう。ただ年ごとの増減幅は女子の方が緩やかで、2021・22年の受験者数落ち込みも男子ほど大きくはありません。
微妙な変化なのでほぼ横ばいといっていいくらいの数字なのですが、偏差値で分けて見たときにY60以上が徐々に減少し、Y50台が増えているという動きは確認できます。今年、Y60以上が5000人の大台を割ったというのは、見た目のインパクトがありますね。そしてY50台の人数は最大値となっています。
Y60以上はいわゆる伝統女子校が多くを占めているのに対し、Y50台は共学校や新興系と言われる学校が多くなります。受験者人数でもY50台の方が多くなっていて、これは女子校から共学校への動きなのか、安全志向と言われる動きなのか、どっちなんでしょう。
女子校と共学校、進学校と大学附属校
ということで女子校と共学校の比率、あと進学校と大学附属校の比率を見てみたいと思います。
大学附属校の定義をどこに置くかが微妙で、それによって割合も変わってきますが、ここでは内部進学者が半数を超える学校を大学附属校としました。これは受験時に内部進学を期待するか、進学校としての側面を期待するかのラインがこの辺にあるかなという感覚値によります。この基準によって、外部進学が多い学校では、成蹊は進学校に、中大横浜・香蘭・芝浦工大・日本女子大・成城学園は大学附属校に分類しています。
女子校と共学校はちょうど2:1という感じです。男子は76%:24%だったので、女子の方が共学校を選ぶ割合が多いということになります。
2019年は69%:31%だったので、徐々に共学校への流入が増えているとは言えそうです。
こちらはちょうど3:1という感じです。これは80%:20%だった男子より附属校割合が高いことになります。ただ、人数的には男子とほぼ変わらず2700人強なので、これは要するに進学校の人数の違いということになります(Y50以上の女子進学校の人数が男子より少ない)。
ちなみに2019年は74%:26%だったので、微妙ですが若干進学校に寄ってきたかもしれません。
どこを受けたのか
で、注目の(?)2月1日受験校の割合グラフ女子版です。ご覧ください。
男子は開成が幅を利かせているイメージがありましたが、女子は割と綺麗に分散している感があります。その中で、桜蔭・女子学院・吉祥女子が比較的多めですかね。
ライバル関係は?
男子では面白い対比が見れたので、女子ではどうでしょう?ということでここでもピックアップしてみます。
桜蔭vs.女子学院
一番綺麗な逆相関が見られたのがここですね。桜蔭が増えると女子学院が減る、逆も然り、という感じです。女子御三家ということで雙葉も並べてみましたが、この学校はそもそも変動が少ないのであまり関係なさそうです。同偏差値帯ということで渋渋も載せましたが、こちらも絶対数が多くないのもあってあまり影響はなさそうです。
フェリスvs.洗足学園
お次は神奈川女子校のトップ争いです。同じ神奈川とはいえ立地がちょっと違うのでどうなんだろうと個人的に思っていましたが、2022年くらいまでは明らかな相関があったように見えますね。ただここ2年ほどはそれが崩れ、どちらも減少となっています。洗足学園は2023年から2科目がなくなり4科目受験のみになったので、受験者数の減少はその影響が大きいと思います。それがひと段落したあとどう動くかですかね。
渋谷渋谷vs.広尾学園
共学・国際系のトップということで、男子でも出しましたが女子受験者でも比較してみました。男子ではあまり相関が見えませんでしたが、こちらは逆相関にも見えますね。まだ偏差値に差があるので本当に関連があるのかはわかりませんが、偏差値上位で共学にこだわれば選択肢はかなり絞られるので、比較対象となっていてもおかしくはない気がします。
受験者数一覧(2019〜2024年)
最後に一覧表を出しておくので、個別の学校分析に使ってください。
【3/1追記】次は2月1日午後、2月2日のグラフを載せます。
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