栄東A日程の受験

受験日記(兄6年時)

昨日(1/10)と今日(1/11)で、栄東A日程が終了しました。

我が家は2日目の今日受験してきましたが、雨が降り電車遅延もあって100%スムーズとはいかない日程だったと思います。ここから感じたものをつらつらと書いてみようかと思います。

電車遅延とその対応

朝8時すぎに線路への人立ち入りの影響で、上野東京ラインと湘南新宿ライン共に、電車遅延と運休が発生しました。上野東京ラインは東海道線の乗り入れを中止して上野〜東京間は運休し、上野や新宿での折り返し運転になったようですし、40分遅れなどという表示になっていていつ電車が来るかわからない状態でした。後半組で当日移動の場合はちょうどハマる時間だったので、大変だった方も多かったんじゃないかと思います。実際、試験開始時間である10時くらいに東大宮駅に到着した電車から降りてきた受験生らしき人も何人も見かけました。

学校の対応

JRの遅延が出た段階で出願時のメールアドレスへ連絡が来て、電車が遅延していること、遅刻しても受験できるので安心して来校するよう告知がありました。

そして駅から学校まで案内の方が多数いましたが、遅刻しても受験可能、遅延証明は必要ない、というアナウンスをされていて、受験生へ安心材料を提供してくれていました。

我が家は結果的に遅刻にはなりませんでしたが、もし実際に遅刻しても問題なく受験できたと思います。これは、柔軟な対応などという曖昧なものではなく、栄東の受験システムによるものだと思います。具体的には以下のポイントです。

受験教室が入室順

一般的には受験番号順で教室が割り振られ、退室も受験番号順という学校が多いのではと思います。

それに対し栄東は、受験番号順ではなく入室順で教室と席が決まるようです。つまり早く着いた人から教室が埋まっていき試験開始の準備が完了、そして遅れた人はまだ空いている教室に順に入っていくことになります。このため、教室単位で試験開始を遅らせる等の対応も可能といった具合です。

そしてそれを実現しているのが、QRコードシールでの整理番号の付与です。各机にQRコードシールが配布されていて、受験生はそこに名前と受験番号を書いて解答用紙に貼り付けます。これによって、受験番号順でなくても集計作業がスムーズにいくということなんだと思います。

ちなみにこれ、どこかで聞いた覚えがないでしょうか。

そう、合不合判定テストがまさにこれなんですよね。QRコードシールが事前に配布されているという点のみ異なりますが、解答用紙にQRコードを貼る、着いた順に教室が割り振られ退場もほぼ入室順ということで、四谷大塚システムをまんま導入したような感じに思えます。大人数を効率的に回す必要がある試験では、これは非常に合理的で柔軟なシステムなんだと思います。

このおかげで前述の遅刻対策もそうですし、解答用紙への名前の書き忘れ防止、さらには待ち合わせの保護者的にも我が子が出てくるタイミングが大体わかるという副次的なメリットもあって、いいことずくめなんじゃないかと個人的には思います。ちなみに午後入試がある人は別途対応して先に帰すという配慮もされていました。

とここまで書いて何ですが、このQRコード自体はおそらく今年からの導入のようです。去年までの過去問を見ると整理番号を手書きする欄があったので、システムとしては同じようなものですが、手書きでマニュアル対応だったということだと思います。息子談では、今年の解答用紙には受験番号と名前を書く欄と、QRコードシールを貼り付ける欄があったということです。

何にせよ、日本一の受験者数を数える入試だけあって、また、よく遅延の発生する湘南新宿ライン/上野東京ラインを利用する学校なので、かなり練られた試験体制だと感心しました。

明日以降も試験はありますし、来年以降の方もいると思うので参考にしてもらえればと思います。少なくともこの学校の入試においては、電車遅延などがあって遅刻しそうでも焦らなくて大丈夫です。

新型コロナ対応

こちらは有名なポイントですが、かなり派手というか徹底していると思います。

各机にコの字型のパーティションが設置され、個別のブースのような形で受験します。しかも両隣との境は不透明のパネルで見えなくなっていて、前は透明のパネルで試験官が確認ができるという、よく考えられた設計です。ニュース映像で見れば一目瞭然です。

こんな感じで完全に囲われています。そしてこれによって受験票や消しゴムを落とす心配もなくなるという一面もありました。ちなみに映像にはQRコードシールも映ってますね。

もう一つ、校庭を駐車場として開放する対応もされていますが、こちらは我が家は利用していないのでここでは割愛します。他の方の情報だと結構渋滞はあったようですね。

栄東A日程について

新型コロナの影響で2021年と2022年は入試形態が以前と変わりました。今後この方式が定着するのか、コロナ禍がおさまれば従来通りになるのかはわかりませんが、2022年はこんな感じでした。

  • 1月10日と11日の2日に分けてテストが実施され、受験生はどちらかの日程を選ぶ
  • 10日と11日では試験問題が異なる(難易度は合わせてあるとのこと)
  • 試験会場は栄東、栄北、埼玉栄の3校から割り当てられる(受験生による選択は不可)
  • 2日間の試験を総合して合格者が決められ、12日に発表される
    (10日、11日と個別に合格者が出るのではなく、両日を合わせA日程としての合格者が出る)
  • 出願者数は、10日:4710人、11日:2319人と、倍以上の差があった

こんな感じで分散しての試験となっていました。

日程的には10日の人数がかなり多かったのですが、ネットの情報を見る限りは過去のような大混雑もなく、割とスムーズだったように見えます。

逆に11日は3連休明けの平日だったことが影響してか、電車遅延や渋滞が発生していたので、日程を考える場合はその辺りも考慮に入れた方が良いかもしれません。確かに今考えれば、連休明けの上野東京ライン/湘南新宿ラインを利用するというのはリスクが高いというか、まともに動く確率の方が低かったのかもと思えます。

以上、我が家の実体験を踏まえてのレポートでした。何か参考になるポイントがあればと。

感想

試験の結果はまた追い追い書こうと思いますが、ここでは栄東という学校に感じたことを。

首都圏最大と言われる入試ですが、そこにかける学校の意気込みというか熱意が非常に感じられました。受験生を第一に考える姿勢もそうですが、入試というイベントにおいて最善の手は何なのか、そこをしっかり考えて実行している点にとても好感を持ちました。

思考力とか考えさせる教育などと口で言うのは簡単ですが、本当にそれができるのか、自らがそれを実践できているのかというのはこういうところに現れるのではと思います。これだけで全てを判断できるわけでもないですが、少なくともこの入試ではよく考えられたあとが見えましたし、受験生の立場でものごとを考えることができる人がいるというのも感じました。

ということで、元々志望校の1つでもあり受験した学校でしたが、個人的にさらに好感度が上がる受験体験でした。あとは結果が付いて来れば。。。

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