筑波大学附属駒場の進学実績・教育環境・入試情報まとめ

筑波大附属駒場

筑波大学付属駒場(筑駒つくこま)の大学合格実績・入試情報・教育環境についてのまとめです。

大学合格実績の年度ごとの推移や、卒業生の何パーセントがどのあたりの大学に合格しているのかといった情報を、視覚的にわかりやすくなるようまとめています。教育環境については、他の学校と横比較しやすいように項目を揃えて分類しました。志望校選びの参考情報としてご活用ください。

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筑波大学附属駒場中学校・高等学校とは

校名の由来

東京農業教育専門学校として開校、その後東京教育大学の附属校となり、東京教育大学が筑波大学へ移管したことに伴い筑波大学附属駒場中・高等学校となった。

沿革
  • 1947年 東京農業教育専門学校附属中学校として開校
  • 1952年 東京教育大学附属駒場中学校・高等学校と改称
  • 1978年 筑波大学附属駒場中学校・高等学校と改称
  • 2004年 国立大学法人筑波大学附属駒場中学校・高等学校となる
建学の精神・教育理念

自由・闊達の校風のもと、挑戦し、創造し、貢献する生き方をめざす
「挑戦」とは、既成の価値観にとらわれがちな自分自身に立ち向かって、新しい世界を切り開こうとする精神面での姿勢をさしています。「創造」とは、本校の校風である「自由闊達」の具体的な表現で、柔軟にのびのびとすべてに意欲的に取り組もうとする行動面での姿勢をさしています。「貢献」とは、自らに「挑戦」し、「創造」した結果として実現したものを、社会に役立てることをさしています。

筑波大学附属駒場中・高等学校 学校紹介より

校章

麦の穂をイメージしたもの。筑波大学は「五三の桐」という別の校章で、筑波大学の附属校の中で大学と異なる校章を使うのは筑駒だけとのこと。

小話

何も知らない人からすると(かつての自分…)大学附属と名前がつけばエスカレーターで大学まで上がれる学校なのかと勘違いしがちですが、国立大学の附属校というのは、教員の養成や学校教育の実践研究を目的とした大学の研究施設のような位置付けの学校であり、特別な推薦枠もなく生徒の進学先とは関係がありません。
筑駒の場合はむしろ、卒業生の半数以上が東大に進学することから、進学イメージからすれば東大の附属と言った方がイメージに近いような気もします。(実際は一般受験しているので違いますけど)

進学実績

系列の高校からの進学実績(大学合格実績)です。各データは原則として学校Webサイトに掲載されている大学合格者数を基に集計し、不足している情報に関してはさぴあ日能研インターエデュを参照しています。

東京大学合格者数(現役+浪人)

年度合格者理Ⅲ推薦入試

2019年までは東大合格者が100人を超え、卒業生が160人程度であることを考えると驚異的な合格者率ですが、ここ数年はやや落ち着いている(?)ようです。代わりに、かどうかわかりませんが、2021年からは推薦入試の合格者が毎年出るようになってきています。教育内容は非常にアカデミックのようなので、本質的には推薦入試の方が合っている学校なんじゃないかと個人的には思います。

国公立大学合格者数

年度卒業生数東大京大国公立医[東京一工医][+旧帝大][全国公立]入学当時の偏差値
現役現役現役現役現役現役SAPIX四谷大塚日能研首都圏模試
国公立医:国公立大学医学部医学科の合計
東京一工医:東大・京大・一橋大・東工大・国公立医の合計
+旧帝大:東京一工医に東大・京大以外の旧帝大を加えた合計
全国公立:国公立大学(文科省管轄外の学校含む)の総計

卒業生数に占める割合 –

合格者数(卒業生数に占める割合)の推移

上段は現役+浪人、下段は現役のみの合格率です。
重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません。

合格者数では大規模校の開成に及びませんが、率で見ると他の学校を寄せ付けない圧倒的な強さがあります。とりあえず学年の半分が現役で東大に行く学校、と思っておけばいいですかね。

上位私立大学合格者数

年度卒業生数早慶上理MARCH私立医入学当時の偏差値
現役現役現役現役SAPIX四谷大塚日能研首都圏模試

合格者数グラフ

上段は現役+浪人、下段は現役のみの合格者数です。
縦の折線グラフは卒業生数です。

現役では早慶に半分程度という合格者率ですが、おそらく東大(か医学部)の併願で受けているだけなので、実際の進学者は多くないと考えられます。

医学部医学科合格者数

国公立医学部へは学年の1割程度が合格している感じです。浪人率はそれほど高くないので、医学部志望の人は現役で十分受かっているということなんじゃないかと考えられます。

海外大学合格者数

年度合格者進学者上位大学(Universities)*1上位大学(Liberal Arts Colleges)*2
*1: 上位大学(Universities)は、THE世界大学ランキング 100位以内(+Ivy League)としています。
*2: 上位大学(Liberal Arts Colleges)は、米国 National Liberal Arts Colleges Rankings 25位以内(+Minerva University)としています。

このクラスの学校としては海外大学の合格者は多くないです。立地的にも東大が近いので、とりあえず東大へ行ってから、という感じなんでしょうかね。

同クラス帯の学校比較はこちら

教育環境

教育環境は、親御さんの関心が高いであろう「グローバル教育」「探究型学習・キャリア教育」「ICT教育」の3つの観点で分類しています。ただしICT教育に関しては、コロナ対応でどの学校でも環境はそれなりに整ってきたこと、実際の活用度合いや効果が外部からは見えづらいことの2点から敢えて取り上げず、デバイスや環境情報のみ学校データのところで記載しています。

グローバル教育・海外研修

  • 生徒研究交流会
    • 高1・2年生のべ30名程度
    • 台湾の台中市立台中第一高級中学(12月)、韓国の韓国釜山国際高校(3月)を訪問
  • 国際交流拠点
    • 海外からの教育視察団や修学旅行で日本を訪れる生徒、日本の大学で研究している研究者との交流

探求型学習・キャリア教育

  • 筑波大学との連携
    • 筑波大学の先生方や研究者の協力を得て、校内において多数の講演会や実験講座を開催
    • 中学3年生と高校2年生の全員が筑波大学の研究室を訪問し、学問の最先端に触れるとともに、第一線の研究者から直接教えを受ける機会を設けている

その他特徴的な教育・行事

  • 稲作実習
    • 日本の近代農学の発祥として、近隣の駒場野公園内に残るケルネル田んぼで稲作実習を行い、これを維持継承している
    • 中1と高1が、1年間かけて田植え・稲刈り・脱穀と米作りを体験する
    • 米作りを通して、環境問題や稲作文化の歴史など、幅広い内容を学ぶ
  • 三大行事(音楽祭・体育祭・文化祭)
  • 筑駒アカデメイア
    • 筑波大学・生徒・教員・卒業生による地域向け公開講演会・講座
    • 2007年から世田谷区と共催、2008年から目黒区も後援
    • 公開講演会では、医療や社会情勢などニーズの高い内容の最新情報を専門家が講演
    • 公開講座は、地域の子供たちから社会人まで参加できる講座(将棋など)

学校データ

男女男子校
1学年生徒数中学:120名(3クラス)
高校:160名(4クラス)
高校募集あり(40名)
帰国生募集高校あり(一般枠と合わせて40名)
併設高校への進学原則全員が進学
特待制度・奨学金奨学金(学費免除制度)
週何日制5日制(隔週土曜あり)
登校時刻8:20
遠距離通学制限あり(通学区域の指定あり、詳細は募集要項参照)
自転車通学可能
6年一貫教育なし
文理選択高3
習熟度別クラスなし
補習授業なし
特別講習筑波大学との連携講座
英語検定試験
ICTデバイス/環境プログラミング教育事例

トピックス

外部記事等

入試情報

入試日程

試験試験日国語算数理科社会その他合格発表
一次選考(抽選)*1月18日
二次選考(学力検査)2月3日40分40分40分40分報告書(100点)2月5日 13時
* 出願倍率が8倍を超えた場合に一次選考を実施する(近年実施した実績はなし)

偏差値の推移

* 複数回入試の場合、①②③は入試回を表します

過去の入試結果

年度試験定員出願者数受験者数合格者数倍率

出典:学校Webサイトインターエデュ四谷大塚中学案内ほか

関連情報