受験された方はおつかれさまでした。昨日行われた合格力判定サピックスオープンについて、基本情報と共に動画講評の要約をまとめて残しておきます。
2022年 第1回合格力判定サピックスオープン
そもそも合格力判定サピックスオープンとは何か?については次の記事を参考にしてください。
基本情報
日時:
2022年9月25日(日)
*学校別サピックスオープン渋谷渋谷との同時開催
科目・時間・配点:
科目 | 午前の部 | 午後の部 | 試験時間 | 配点 |
---|---|---|---|---|
国語 | 9:00〜9:50 | 13:30〜14:20 | 50分 | 150点 |
算数 | 10:00〜10:50 | 14:30〜15:20 | 50分 | 150点 |
社会 | 11:00〜11:40 | 15:30〜16:10 | 40分 | 100点 |
理科 | 11:50〜12:30 | 16:20〜17:00 | 40分 | 100点 |
*渋谷渋谷中学校会場では混雑緩和のため、13:30〜17:00と14:00〜17:30の2回に分けて実施
中学校会場
試験会場はサピックス校舎のほか、中学校会場を選択することが可能です。

*学校説明会は模試の申込とは別に、マイページ「イベント申込」から申し込む必要があります。
スケジュール
申込スケジュール
サピックス生
抽選申し込み開始 | 8月18日(木) 10時 |
抽選申し込み締切 | 8月24日(水) 10時 |
抽選結果発表 | 8月26日(金) 10時 |
申し込み開始 (抽選申込ができなかった方) | 8月28日(日) 10時 |
申し込み締切 | 9月14日(水) 10時 |
一般生(個人申込)
申し込み開始 | 9月1日(木) 10時 | |
申し込み締切 | 中学校会場 | 9月16日(金) 10時 |
---|---|---|
サピックス校舎会場 | 9月24日(土) 10時 |
試験結果公開スケジュール
マイページ | 採点前答案 | 9月26日(月) 15時 |
---|---|---|
採点後答案・成績速報・合判資料 | 9月28日(水) 15時 | |
入試動向動画 | 10月8日(土) 10時 | |
合判ガイド | 10月20日(木) 15時 | |
個人成績票 | サピックス生 | 10月1日(土)の授業時 |
一般生(個人申込) | 10月2日(日)頃に普通郵便にて発送 | |
一般生(塾申込) | お通いの塾より |
合判資料…個人成績票の見方や今回のテストの志望状況を掲載した資料
合判ガイド…最新の入試動向資料
成績速報の公開後、マイページにて志望校判定のシミュレーションが行えます。各科目の得点と志望校を入力していただくと、偏差値・順位・合格可能性を概算して表示いたします。
2022年 結果
受験ドクター講評
受験ドクターの講評を簡単に要約します。
国語
全体講評・平均点予想
- 2問とも素材文は読みやすく子供の手応えはありそうだが、選択肢で引っかかるなどで意外に点は伸びないのではないか
- 平均点予想は85〜90点
[1]論説文
- 素材文はクセもなく読みやすかったのではないか
- 読書のすることの大切さ=全体を俯瞰でき本質を掴むことができる
→実体験も重要だが知識によって体験が深まっていく、知識そのものが体験を補佐してくれる
→直接体験の注意事項(一般化の罠にはまらないこと、無知の無知にならないように)
→読書は自分の無知に対して謙虚になることができる - 問1:AとCで譲歩の構文が使われている、もし見抜けていなければ一緒に辿って強化すると得点力が上がる
- 問2:どういうこと問題、色んなアプローチがあるが「私」の連続性に注目するといい
- 問3:指示語問題(読解の基本)、この問題は単純な問題ではなく2つの具体例を抽象化してまとめて書く
- 問4:(1)(2)とも難しくない
- 問5:近年増えている問題、筆者の考えを抽象化してから一般例に当てはめることが必要
- 問6:比較的簡単
- 問7:大人なら簡単にわかる問題、ここに書いてある語句は全て言えるように
- 問8:間違えやすい問題、間違えた子は時系列を無視しやすいと思った方がいい
[2]物語文
- どこかの学校で入試問題に出た
- 問1:3つとも間違えやすい、一番間違えやすいのは怪訝
- 問2:イと間違えた子が多かったのでは
- 問3:正答はエだが迷うのはウ、それ以外なら読めていない
- 問4:アイで間違えていれば読めていない
- 問5:間違えやすいのはアとウ、ぼんやりと読んでいると間違える
- 問6:文学史、志賀直哉は小学生で出る場合は小僧の神様が出る
- 問7:点になった子はほとんどいないだろう、問題として成立していない、作問者の意図を汲み取って記述しないと正解には辿り着かない(悪問)
- 問8:アやウと間違えた子が多かったのではないか
- 問9:正答率は高くないだろう
[3][4]知識問題
- いつもよりは易しめ
- 要チェック:「連綿と」「けなげ」「遠隔」「明文化」「悪寒」
- 議と義の違いは意味を押さえておく
理科
全体講評・平均点予想
- 時事的なテーマがあり普段からニュース等に興味・関心を持っているかが問われる
- 問題数が多く読む量も多かった、普段とも違い時事的な問題もあったので解きにくかっただろう
- 平均点予想は50点前後
[1]生物(世界遺産・生態系)
- (2)ユネスコは社会とも関連するので総合的な知識としておさえる
- (3)固有種という名前も大事、海底火山からできた西之島など知っておく
- (4)ヤンバルクイナは写真も出るのでおさえておく
- (5)考えることが必要(敵がいなければ大型化する必要がない)
[2]物理(振り子の運動)
- ここで時間が短縮できたかどうかが重要
- 振り子の長さと周期の関係を知っておく
- (2)は時間のかかる計算問題、場合によっては記号だけ選んで飛ばす判断も必要
- (5)細かめの計算が必要、どう処理するかが重要((2)と同様)
[3]物理(音)
- 計算が多いので時間が足りなかったのではないか
- 知識で解けるところがいかに速く解くかを意識する
[4]化学(気体発生)
- 前半の知識(水素の性質、メスシリンダーの読み取り方)を確実に
- (4)計算の解き方(電流×電圧)を知っていたかどうか
- (5)時間のかかる計算なので後回しにしてもよい
- (6)SDGs、再生可能エネルギーはしっかり復習を
[5]化学・物理(熱)
- 知識面は難しくなかったが、文章を読み取るため時間がかかる
- (4)①引っ掛け問題なので正答率は低い
- (4)(5)は難しかった
[6]地学(時事問題)
- 海底火山、津波など
- 時事問題集で取り上げられると思うので覚えておく
- ハザードマップ(津波、溶岩など)は確認しておく
社会
全体講評・平均点予想
- 普段より時間も5分長く解きやすかったのではないか
- 聞かれたキーワードは基本的、漢字をきちんと書けたかどうか
- 平均点は6割を超える予想
[1]地理(地名や農業)
- (9)-2 機械の写真と照らし合わせて覚える
- 特に言及するほどの問題はなく解きやすかった
[2]歴史
- 広く浅く知識を問う、答えやすかった
- (7)比叡山延暦寺と一向一揆、きっちり区別を
- (8)検地の実施国数、秀吉の統一過程を確認
- (9)外様大名を抑え込むことが必要と考えられていたと考える
[3]公民(憲法)
- (3)権利なのか義務なのかをもう一度確認
- (4)-2 祝日の名称や日付が変わっていることがあるので確認
- (8)江戸時代までは節句の方が大事、どういう節句・風習があるのか再確認
算数
全体講評・平均点予想
- 難問が並んでいるわけではないが、全体を通してそれほど平均点は上がらなそう
- この時期からケアレスミスが増えてくる、自分のミスの仕方を体で覚えていき向かい合うことが必要(無我夢中で解くのではなく一拍おく心の余裕を、本番に近い緊張感の中で持てるように)
- 平均点予想は70〜75点
[1]計算
- (1)と(3)で突っかからないようにというのがポイント
- 分母を通分するときに計算をせずにやる方法を
[2]小問集合
- (1)は絶対取りたい
- (2)そろそろ忘れていた問題かもしれない
- (4)植木トラップに引っ掛かりたくない
- (6)もれなく正確にパターンを書き出して並べ替える、先頭にゼロが来るパターンに注意
[3]図形
- (1)(4)は絶対に落とせない
- (3)表面積の問題のポイントは出し忘れを防ぐのと3.14をいかに割愛できるか
- (5)はやりづらかったかも、簡単に解く手立てがあるかどうかを考えるクセを身につけておきたい
[4]食塩水
- あたまから考えると難しくても後ろから戻って考えると簡単になるパターン
- 食塩水の問題は、やりとり図を書いたあと①食塩の量をひたすら追いかけていく②混ざったところで逆比が取れないかを考えるという2つ(あとは食塩の量をマルイチ算で追いかけていく応用)
[5]平面図形
- 歯ごたえのある問題
- 高さ一定の三角形を探して相似を使っていく
- 平面図形が多い学校の場合はしっかり解き直してほしい
[6]水量
- 簡単になるポイントを探す
- 今回は比を使うより具体量を使った方がラク
[7]規則性
- 方陣算を思い出してほしい
- 三角数や平方数が絡んでくるイメージを
全体通して:受けたテストは1〜2日以内にしっかり復習するクセをつけてほしい。
コベツバ講評
コベツバによる算数の講評はこちらです。
算数
- レベルAが6割、残りがレベルBでレベルCはなく標準的な問題構成
- 思考力要素は[7]の規則性だが技術要素とも言える
- 最難関志望で仕上がってきている人にはミスしない勝負、算数がまあまあの人はレベルBで落とす
- 基礎から標準で特に技術系の仕上がり具合を試す問題
- それぞれできなかった問題の論点を確実に仕留められるよう復習してほしい
- 問題の意図が明確な問題が多かったので使いこなしに関し復習し自分のものにしてほしい
本家のサイトで詳しい難易度が公開されています。また、[1]〜[3]までの解説が無料配信、[4]以降は有料で配信されています。

【バックナンバー】第1回合格力判定サピックスオープン 平均点・動画解説・難易度分析(22年9月25日実施)
【2022年9月25日実施第1回合格力判定サピックスオープン】3年先まで予約で埋まった元プロ家庭教師が作成。「平均点・コース基準が気になる」「解説を読んでもわからない・もっと効率的な解き方で解きたい」方におすすめです。
平均点
ネットからの情報をこちらに載せておきます。
平均点 | 2022年 | (昨年) |
---|---|---|
算数(150点) | 77.2 | 87.3 |
国語(150点) | 81.0 | 88.3 |
理科(100点) | 64.8 | 63.8 |
社会(100点) | 63.6 | 58.8 |
4科(500点) | 286.7 | 302.0 |
受験者数:7929人(前年比+202人)
平均点は算数・国語が低めだったようです。理科は受験ドクターは低め予想でしたがむしろ昨年より高い結果になりました。4科目トータルでは昨年より15点ほど低くなっています。受験者は昨年より少し増えたようです。
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