筑波大学附属中高(筑附・附属)の大学合格実績・入試情報・教育環境についてのまとめです。
大学合格実績の年度ごとの推移や、卒業生の何パーセントがどのあたりの大学に合格しているのかといった情報を、視覚的にわかりやすくなるようまとめています。教育環境については、他の学校と横比較しやすいように項目を揃えて分類しました。志望校選びの参考情報としてご活用ください。
筑波大学附属中学校・高等学校とは
現筑波大学の附属校として開校し、大学が高等師範学校→東京教育大学→筑波大学と変わるのに従い附属校の名前も同じく変わっていった。
- 1872年 神田昌平黌跡に師範学校(後の高等師範学校、大学)を創設
- 1873年 師範学校に附属小学校を設置
- 1888年 高等師範学校に尋常中学科を新たに設置し、附属学校と改称(本校の創設)
- 1890年 校舎を神田一ツ橋通町に移転
- 1896年 校舎をお茶の水の師範学校内に移転
- 1940年 小石川区大塚町56(現在地)の新校舎に移転
- 1949年 東京教育大学附属中学校、東京教育大学附属高等学校と改称
- 1950年 高校1年より男女共学が始まる
- 1978年 筑波大学に移管され、筑波大学附属中学校、筑波大学附属高等学校と改称
【中学】強く、正しく、朗らかに
- 強く:「自主自律の精神」で自ら判断し強い意志とたくましい実践力をもって、目標に向かって努力する力を携えること
- 正しく:課題解決にあたって、正しい知識を身につけ、広い視野に立ち、正しい判断力を発揮すること
- 朗らかに:他者への心配り、協調していくこと、明朗率直で誠実な態度の大切さなど
【高校】自主・自律・自由の精神にもとづく、調和の取れた全人教育
スクール・ミッション
- 生徒の資質・能力の育成に資する教育の理論および実践について研究・実証し,また,高等学校教育の参考に供することを通して,先導的教育拠点としての役目を担う。
- 筑波大学の学生で,教員を志望する者の教育実習の指導に協力することや,高等学校教員その他の教育関係者の研修に資することを通して,教師教育拠点としての役目を担う。
- 国際化の時代に求められる資質・ 能力を育成することと,その成果を広く発信することとを通して,国際教育拠点としての役目を担う。

筑波大学と同じ「五三の桐」を使用
大学附属という校名からエスカレーターで大学まで上がれるのかと勘違いしがちですが、国立大学の附属校というのは、教員の養成や学校教育の実践研究を目的とした大学の研究施設のような位置付けの学校であり、特別な推薦枠もなく生徒の進学先とは関係がありません。
筑波大学の附属校は8校あり、5校の特別支援学校のほか、超進学校として有名な筑波大学附属駒場(東京)、国際バカロレア・ディプロマプログラム認定校の筑波大学附属坂戸(埼玉)などがあります。
Wikipediaより
進学実績
系列の高校からの進学実績(大学合格実績)です。各データは原則として学校Webサイトに掲載されている大学合格者数を基に集計し、不足している情報に関してはさぴあ・日能研・インターエデュを参照しています。
東京大学合格者数(現役+浪人)
年度 | 合格者 | 理Ⅲ | 推薦入試 |
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50年以上前の都立高校全盛の時代から東大合格者数ベスト10の常連だった超名門校です。ただ一学年の人数がそれほど多くないので、現在は11〜20位くらいが定位置な感じです。アカデミックな校風のためか、推薦入試での合格者は常に輩出しています。
国公立大学合格者数
年度 | 卒業生数 | 東大 | 京大 | 国公立医 | [東京一工医] | [+旧帝大] | [全国公立] | 入学当時の偏差値 | |||||||||
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全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | SAPIX | 四谷大塚 | 日能研 | 首都圏模試 |
東京一工医:東大・京大・一橋大・東工大・国公立医の合計
+旧帝大:東京一工医に東大・京大以外の旧帝大を加えた合計
全国公立:国公立大学(文科省管轄外の学校含む)の総計
卒業生数に占める割合 –
合格者数(卒業生数に占める割合)の推移
重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません。
東京一工医が現役で20〜25%前後、浪人含めて35%前後といったところです。中高一貫校ではなく先取りもないためか、現役合格はやや少なめと感じます。
上位私立大学合格者数
年度 | 卒業生数 | 早慶 | 上理 | MARCH | 私立医 | 入学当時の偏差値 | |||||||
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全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | SAPIX | 四谷大塚 | 日能研 | 首都圏模試 |
合格者数グラフ
縦の折線グラフは卒業生数です。
現役の数字では、早慶+上理+MARCHまでで卒業生数の100%に到達する感じです。2023年は国公立の数字を落とした代わりに(?)私立の数字は上がっています。
医学部医学科合格者数
医学部人数は多くもなく少なくもなく、といったところです。
海外大学合格者数
年度 | 合格者 | 進学者 | 上位大学(Universities)*1 | 上位大学(Liberal Arts Colleges)*2 |
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*2: 上位大学(Liberal Arts Colleges)は、米国 National Liberal Arts Colleges Rankings 25位以内(+Minerva University)としています。
* 海外大学への進学実績は公開されておらず不明
海外大学への合格データは公開されていないため不明です。
教育環境
教育環境は、親御さんの関心が高いであろう「グローバル教育」「探究型学習・キャリア教育」「ICT教育」の3つの観点で分類しています。ただしICT教育に関しては、コロナ対応でどの学校でも環境はそれなりに整ってきたこと、実際の活用度合いや効果が外部からは見えづらいことの2点から敢えて取り上げず、デバイスや環境情報のみ学校データのところで記載しています。
グローバル教育・海外研修
- シンガポールとの交換留学
- 中学生2〜3名と高校生数名が、3月下旬の約10日間、Hwa Chong Institution(ホワチョン校)へ短期留学
- シンガポールからは5月に短期留学生が来校し交流
- 語学研修
- アメリカ短期留学(中学):約35名、春期休業中の約10日間、東海岸 West-Mont Christian Academy での授業
- カナダ プリンスエドワード島大学語学研修(高校):約16名、8月中下旬の2週間、英語研修とアクティビティ
- アジア太平洋ヤングリーダーズサミット(シンガポール・APYLS)
- シンガポールのHwa Chong Iinstitution(HCI) 主催のサミット
- 高校2年生数名が参加しテーマに関する討論
- ハナアカデミックシンポジウム(韓国・HAS)
- 韓国・ソウルのハナ高校が主催する国際シンポジウム
- 高校生数名が参加、共通テーマに関する論文提出とプレゼン
探求型学習・キャリア教育
- 卒業生による進路説明会
- 高2対象に各界で活躍中の卒業生による説明会を実施
その他特徴的な教育・行事
- SGH(Super Global Highschool)
- SGHとして国際交流プログラムへの参加など様々な取り組みを実施し成果を上げた
- SGHの事後評価にて最高評価を受けた7校のうちの1校
- SGHの2本柱「SGHスタディ」と「SGHプログラム」は今後も継承・発展させる
学校データ
男女 | 共学校 |
1学年生徒数 | 中学205名 (附属小学校からの入学者約125名を含む) 高校240名 |
高校募集 | あり(80名) |
帰国生募集 | なし(高校募集枠内3名あり) |
併設高校への進学 | 約8割(内部入試結果と内申点) |
特待制度・奨学金 | 奨学金(経済的理由) |
週何日制 | 5日制(隔週土曜あり) |
登校時刻 | 8:15 |
遠距離通学制限 | 通学区域に保護者と居住すること |
自転車通学 | 不可 |
6年一貫教育 | なし |
文理選択 | 高3〜 |
習熟度別クラス | なし |
補習授業 | 定期考査後に個別指導期間(学習相談の受付) |
特別講習 | なし |
英語検定試験 | |
ICTデバイス/環境 | Chromebook / Google |
学校案内
トピックス
- 2022年入試より報告書点に英語を加え、36点満点から42点満点に変更
- 2021年入試より学力検査が8科目から4科目(国・算・社・理)に変更
- 2020年入試より募集人員が65名から80名に増加
外部記事等
入試情報
入試日程
試験 | 試験日 | 国語 | 算数 | 社会・理科 | その他 | 合格発表 |
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2月3日 | 40分 | 40分 | 40分 | 報告書(42点) | 2月4日 |
(国語・算数・社会・理科…各3点 音楽・図画工作・体育・家庭・外国語…各3点×2倍)
偏差値の推移
* 複数回入試の場合、①②③は入試回を表します
男子
女子
過去の入試結果
年度 | 試験 | 定員 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
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