東京都市大学付属中高(都市大付属・トシコー)の大学合格実績・入試情報・教育環境についてのまとめです。
大学合格実績の年度ごとの推移や、卒業生の何パーセントがどのあたりの大学に合格しているのかといった情報を、視覚的にわかりやすくなるようまとめています。教育環境については、他の学校と横比較しやすいように項目を揃えて分類しました。志望校選びの参考情報としてご活用ください。
東京都市大学 付属中学校・高等学校とは
前身の武蔵工業大学が東横学園女子短期大学を統合した際に、東京都市大学へと名称変更したことによる。
- 1929年 武蔵高等工科学校(武蔵工業大学の前身・各種学校)開設
- 1949年 武蔵工業大学(東京都市大学の前身校)開設
- 1951年 武蔵工業学園高等学校(東京都市大学付属高等学校の前身校)開設
- 1953年 校名を武蔵工業大学付属高等学校に改称
- 1956年 武蔵工業大学付属中学校開設
- 1964年 現在地に移転
- 2006年 新校舎竣工
- 2009年 校名を東京都市大学付属中学校・高等学校に改称
- 2010年 高等学校での生徒募集停止、完全中高一貫校化
- 2013年 入試・クラス編成がⅠ類(難関国公立私大)・Ⅱ類(最難関国公立大)制へ移行
- 2022年 篠塚弘康 現校長就任
建学の精神
公正・自由・自治
校訓
誠実|いつわりなく心を込めること
自主|自ら進んで行動すること
遵法|ルールや約束を守ること
協調|意見や立場の異なる人とも協力すること

古来百樹の長とされる柏の木がモチーフ。青々とした様は若人の象徴とも言え、「後輩の成長を見届けて、先輩は春に卒業して去っていくこと」を意味している。
(東京都市大学付属中学校・高等学校Webサイトより)
進学実績
系列の高校からの進学実績(大学合格実績)です。各データは原則として学校Webサイトに掲載されている大学合格者数を基に集計し、不足している情報に関してはさぴあ・日能研・インターエデュを参照しています。
東京大学合格者数(現役+浪人)
年度 | 合格者 | 理Ⅲ | 推薦入試 |
---|
大学付属ですが他大学へ受験が中心の進学校です。2010年代前半の改革から、偏差値も実績も伸び始めました。2018年から東大合格者が出始め、2022年には2ケタに到達しました。
国公立大学合格者数
年度 | 卒業生数 | 東大 | 京大 | 国公立医 | [東京一工医] | [+旧帝大] | [全国公立] | 入学当時の偏差値 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | SAPIX | 四谷大塚 | 日能研 | 首都圏模試 |
東京一工医:東大・京大・一橋大・東工大・国公立医の合計
+旧帝大:東京一工医に東大・京大以外の旧帝大を加えた合計
全国公立:国公立大学(文科省管轄外の学校含む)の総計
卒業生数に占める割合 –
合格者数(卒業生数に占める割合)の推移
重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません。
右肩上がりで合格実績が伸び続けてきましたが、2023年に一旦止まった感じです。この辺りで落ち着くのか、さらに伸ばしていくのかは来年以降注目したいですね。現役志向は強めに見えます。
上位私立大学合格者数
年度 | 卒業生数 | 早慶 | 上理 | MARCH | 私立医 | 入学当時の偏差値 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | 全 | 現役 | SAPIX | 四谷大塚 | 日能研 | 首都圏模試 |
合格者数グラフ
縦の折線グラフは卒業生数です。
難関私大への数字は、3年前くらいで落ち着いた感じがあります。早慶+上理でちょうど卒業生数の100%というのが一旦の目安になりそうです。
医学部医学科合格者数
医学部実績も3年前くらいで伸びは落ち着きました。全体で15%前後というところで、同クラス帯の男子校では標準的なところだと思います。
海外大学合格者数
年度 | 合格者 | 進学者 | 上位大学(Universities)*1 | 上位大学(Liberal Arts Colleges)*2 |
---|
*2: 上位大学(Liberal Arts Colleges)は、米国 National Liberal Arts Colleges Rankings 25位以内(+Minerva University)としています。
海外大学へはたまに合格者が出るという感じで、継続的に海外に向いている感じではなさそうです。
教育環境
教育環境は、親御さんの関心が高いであろう「グローバル教育」「探究型学習・キャリア教育」「ICT教育」の3つの観点で分類しています。ただしICT教育に関しては、コロナ対応でどの学校でも環境はそれなりに整ってきたこと、実際の活用度合いや効果が外部からは見えづらいことの2点から敢えて取り上げず、デバイスや環境情報のみ学校データのところで記載しています。
グローバル教育・海外研修
- グローバルカリキュラム
- アメリカ研修旅行(高1全員)
- 6泊8日、アメリカ西海岸でのホームステイ、シリコンバレー企業や大学訪問
- 海外研修(希望者)
- マレーシア異文化体験(中3):夏休み10日間、カンポン(村落)ステイを柱に据えた異文化体験プログラム
- NZ語学研修(高1):夏休み3週間、現地校の授業へ参加しホームステイ、バディとよばれる現地校の生徒がサポート
- 海外大学進学協定校推薦入試制度(UPAS)研修旅行
- NZ3ヶ月ターム留学(希望者)
- 3学期まるまるホームスティをしながら現地校へ編入し授業を受ける
- 現地校では1校につき本校からの生徒は最大3人
- 姉妹校提携
- ニュージーランドの4校(ロスミニ校、ケルストン校、リストン校、セントピータース校)、マレーシアの1校(ホワリアン校)と提携し、本校への訪問受け入れ、生徒家庭へのホームステイ
探求型学習・キャリア教育
- 体験・探求・表現重視の教育
- キャリア・スタディ
- 中3の1年間をかけたプログラム
- 25歳の自分と対話する
- 講演会、マナー講座、身の回りの社会人インタビュー、企業研修、自分史作成、発表会
- 進路行事
- 学部学科ガイダンス(大学教授模擬授業):高1・2対象
- 難関大ガイダンス、キャンパスツアー、進路講演会等
その他特徴的な教育・行事
- 学習サポート
- TMシート(タイムマネジメントシート):生徒自身で時間を管理するための仕組み
- 自習室:放課後、カフェテリアおよび進路指導室が自習室になる、東大生チューターが学習をサポート
学校データ
男女 | 男子校 |
1学年生徒数 | 中学240名(6クラス) 高校240名(6クラス) |
高校募集 | なし |
帰国生募集 | あり(若干名) |
併設高校への進学 | 原則全員 |
特待制度・奨学金 | 特別奨学金制度: – 入試成績優秀者対象・全額(A)または半額(B)給付 – 受給資格期間は3年間、各学年末に審査 – 高校の特別奨学生は中3で選考 奨学金(経済的理由) |
週何日制 | 6日制 |
登校時刻 | 8:30 |
遠距離通学制限 | 特になし |
自転車通学 | 許可制 |
6年一貫教育 | あり(2年ごと前期・中期・後期に分けた編成) |
文理選択 | 高2〜 |
習熟度別クラス | あり(Ⅱ類、詳細は下図) |
補習授業 | 基礎補習(放課後、指名制) |
特別講習 | 応用講座(放課後、希望者・Ⅱ類は数学必修) 長期休暇講習(夏・冬・春) 学習合宿(高校、Ⅱ類必修、5泊6日) |
英語検定試験 | 英検 |
ICT環境 | BYOD(Bring Your Own Device) |
6年間のクラス編成

トピックス
- 2023年より入試日程を変更(2月1日追加、2月2日→3日、2月4日→5日、2月6日→×)
外部記事等
- NIKKEI STYLE:ニューススクール【2022.6.19】
- ダイヤモンド・オンライン:本当に子供の力を伸ばす学校【2022.6.1】/【2022.6.8】
- 進学情報誌さぴあ:さぴあインタビュー【2022.9】
- 読売新聞オンライン:中学受験サポート 会員校だより
過去の学校説明会レポート
入試情報
入試日程
試験 | 試験日 | 国語 | 算数 | 理科 | 社会 | 英語 | 作文(日本語) | 合格発表 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第1回入試 | 2月1日 | 50分 | 50分 | 40分 | 40分 | 2月1日 21:00 | ||
第2回入試 | 2月1日午後 | 50分 | 50分 | 2月1日 23:00 | ||||
第3回入試 | 2月3日 | 50分 | 50分 | 40分 | 40分 | 2月3日 18:00 | ||
第4回入試 | 2月5日 | 50分 | 50分 | 40分 | 40分 | 2月5日 18:00 | ||
グローバル入試 | 2月3日 | 50分 | 50分 | 40分 | 2月5日 18:00 | |||
帰国生入試 A方式国語型 A方式作文型 B方式2教科型 B方式4教科型 | 1月6日 | 45分 45分 45分 | 45分 45分 45分 45分 | 45分 | 45分 | 45分 45分 | 45分 | 1月6日 18:00 |
特記事項
- 入試問題ダウンロード
- Ⅰ類・Ⅱ類間でのスライド合格システム、再チャレンジ受験システムあり(詳細は募集要項)
- 複数回受験の加点措置、繰上げ合格での優先あり(詳細は募集要項)
偏差値の推移
* 複数回入試の場合、①②③は入試回を表します
過去の入試結果
年度 | 試験 | 定員 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|