洗足学園の進学実績・教育環境・入試情報まとめ

洗足学園
出典:洗足学園中学高等学校Webサイト

洗足せんぞく学園中高の大学合格実績・入試情報・教育環境についてのまとめです。

大学合格実績の年度ごとの推移や、卒業生の何パーセントがどのあたりの大学に合格しているのかといった情報を、視覚的にわかりやすくなるようまとめています。教育環境については、他の学校と横比較しやすいように項目を揃えて分類しました。志望校選びの参考情報としてご活用ください。

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洗足学園中学高等学校とは

校名の由来

目黒区洗足で開校したが、キリスト教の次の話からきているとのこと。(ミッションスクールではないが創設者がクリスチャンだったことによる)
〜キリストは、明日は十字架の上に消えることを悟ったとき、12人の弟子たちの足をひとりひとり洗ってやって、最後の晩餐の席についた。そして「主でありまた教師であるわたしがあなたがたの足を洗ったからには、あなたがたもまた互いに足を洗うべきである。」と教え諭したという。(新約聖書ヨハネによる福音書第13章)〜
洗足学園 建学の精神より

沿革
  • 1924年 前田若尾の自宅敷地内(現東京都品川区)に私塾を創設
  • 1926年 目黒区洗足に移り洗足高等女学校とする
  • 1948年 川崎市久本に洗足学園女子高等学校開校、洗足学園幼稚園開園
  • 1949年 洗足学園小学校開校
  • 1953年 女子高校を増設し改称
        ・目黒区洗足所在を洗足学園第一高等学校・同第一中学校
        ・川崎市溝ノ口所在を同第二高等学校・同第二中学校
  • 1976年 第二高等学校・同第二中学校を洗足学園大学附属高等学校・同附属中学校と改称
  • 2000年 中学・高校総合校舎竣工
  • 2002年 洗足学園大学附属高等学校・同附属中学校を洗足学園高等学校・同中学校と改称
  • 2008年 洗足学園第一高等学校を閉校
  • 2017年 宮阪元子 現校長就任
建学の精神・教育理念

謙愛
謙虚にして慈愛に満ちた心をもち、社会に奉仕貢献できる人材を育てるため、洗足学園中学高等学校では、独自の指導をおこなってきました。本校の目指す教育は、社会にあってリーダーの役割を果たす人材の育成です。こうした人材には、深い教養、高い知性、優れた社会性、高い品格が求められます。その基礎をしっかりと構築することが本校の教育なのです。

洗足学園 建学の精神より

社会の中で「幸福な自己実現」を達成できる人物へ

  1. 常に成長を目指し努力し続けられる人物(自立)
  2. 世界で活躍できる能力を有した人物(挑戦)
  3. 謙虚に自分を見つめ喜んで奉仕できる慈愛に満ちた人物(奉仕)

洗足学園 教育方針より

小話

洗足学園の設置校は、中・高のほかに幼稚園、小学校、そして洗足学園音楽大学と洗足こども短期大学があります。1970年代以降の大学進学の関心が強い頃は中高は大学附属校としていましたが、2000年代に附属校名を廃し進学校化に舵を切っています。同時に洗足学園大学としていた大学の方も、音楽大学とこども短期大学というわかりやすい名前を変えるなど、洗足学園の歴史を見ると時代の歴史もわかるような、アンテナの高い学校経営をしているように見えますね。

進学実績

系列の高校からの進学実績(大学合格実績)です。各データは原則として学校Webサイトに掲載されている大学合格者数を基に集計し、不足している情報に関してはさぴあ日能研インターエデュを参照しています。

東京大学合格者数(現役+浪人)

年度合格者理Ⅲ推薦入試

例年10人前後でしたが、2022年に倍増し注目を集めました。2023年もその水準をキープしているので、今後も維持できるのか注目ですね。

国公立大学合格者数

年度卒業生数東大京大国公立医[東京一工医][+旧帝大][全国公立]入学当時の偏差値
現役現役現役現役現役現役SAPIX四谷大塚日能研首都圏模試
国公立医:国公立大学医学部医学科の合計
東京一工医:東大・京大・一橋大・東工大・国公立医の合計
+旧帝大:東京一工医に東大・京大以外の旧帝大を加えた合計
全国公立:国公立大学(文科省管轄外の学校含む)の総計

卒業生数に占める割合 –

合格者数(卒業生数に占める割合)の推移

上段は現役+浪人、下段は現役のみの合格率です。
重複カウントを避けるため、旧帝大には東大・京大、医学部には東大理Ⅲと京大医学部、旧帝大と他国公立には医学部の数字を含みません。

2022年に東大を倍増させましたが、東京一工医の合計だとそれほど大きくは増えていないので、上位層の中で東大シフトをしたということかと思います。ただ国公立全体の数字は伸びていて、3〜4割が国公立へ現役合格しているという感じです。

上位私立大学合格者数

年度卒業生数早慶上理MARCH私立医入学当時の偏差値
現役現役現役現役SAPIX四谷大塚日能研首都圏模試

合格者数グラフ

上段は現役+浪人、下段は現役のみの合格者数です。
縦の折線グラフは卒業生数です。

ここ2・3年で全体の数字が伸びていて、2022・23年は早慶でほぼ卒業生の100%となりました。MARCHまで入れるとほぼ300%という感じになります。

医学部医学科合格者数

年により上下が大きい感じですが、同クラスの他の女子校に比べると、医学部の人数はそれほど多くない印象です。

海外大学合格者数

年度合格者進学者上位大学(Universities)*1上位大学(Liberal Arts Colleges)*2
*1: 上位大学(Universities)は、THE世界大学ランキング 100位以内(+Ivy League)としています。
*2: 上位大学(Liberal Arts Colleges)は、米国 National Liberal Arts Colleges Rankings 25位以内(+Minerva University)としています。

海外大学へは毎年2ケタの合格者を出していて、名門大学の名前も多いです。一定数の海外志向がありそうですね。

教育環境

教育環境は、親御さんの関心が高いであろう「グローバル教育」「探究型学習・キャリア教育」「ICT教育」の3つの観点で分類しています。ただしICT教育に関しては、コロナ対応でどの学校でも環境はそれなりに整ってきたこと、実際の活用度合いや効果が外部からは見えづらいことの2点から敢えて取り上げず、デバイスや環境情報のみ学校データのところで記載しています。

グローバル教育・海外研修

  • オンライン国際プログラム
    • PBL型オンライン国際交流プログラム:中2、4日間、インド・パキスタン・ネパール・バングラデシュ・ジョージアの学生と社会問題について双方向プレゼンテーションを実施
    • Summer English Program:中1、2日間、ニュージーランドと接続してバーチャルホームステイを行い、交流を通して現地の文化や生活スタイルを学ぶ
    • オンラインツアー in フィリピン:中1〜高2、1日間、フィリピン・イロイロ市のごみ山のそばで暮らす同世代の現地の子どもたちや現地NGOスタッフと交流し、「幸せ・豊かさ」について考える
  • 海外語学研修
    • (合わせて50〜80名程度、原則応募すれば全員参加、多数の場合は抽選もあり)
    • アメリカ(Monterey Bay Academy)春研修(中3〜高2、14日間)
    • アメリカ(Westover School)春研修(中3〜高1、21日間、交換留学)
    • アメリカ(LA, El Camino)夏研修(中3〜高2、21日間)
    • フィリピン(IDEA ACADEMIA)春研修(中2〜高2、14日間)
    • オーストラリア(St.Peter’s Girls’ School)春研修(中3〜高1、21日間、交換留学)
    • イギリス(Studio Cambridge)夏研修(中3〜高2、16日間)
  • 提携校への留学(4〜11ヶ月)
    • 留学中の取得単位は認定され帰国後に進級
    • アメリカ(Monterey Bay Academy):中3、高1
    • アメリカ(Western Christian High School):中3、高1
    • アメリカ(Pacific Collegiate School):高1
  • ボーディングスクールへの留学(中3〜高2、9ヶ月)
    • アメリカ(Blair Academy)
    • アメリカ(Emma Willard School)
    • アメリカ(Kent School)
    • アメリカ(Stoneleigh-Burnham School)
    • アメリカ(Perkiomen School)
    • アメリカ(Miss Hall’s School)
    • アメリカ(The Taft School)

探求型学習・キャリア教育

  • Minerva seminars
    • 教養講座:中2〜高3希望者対象、土曜午後、学外から講演者を招いての教養講座
    • 特別講座:
      • 日本IBMデジタルサービス社長 井上裕美氏講演(中3総合的な学習の時間)
      • バンクオブアメリカ証券副社長 林礼子氏講演(高1総合的な学習の時間)
      • ハーバード流 LEADERS BOOTCAMP
      • 数学と音楽の創造性 演奏会&講演会
  • キャリアアッププログラム
    • 高1夏休みに大学訪問・企業訪問
    • ジョブシャドーイング(企業で働く人に密着しリアルを観察)、〇〇先生主催ツアー(先生主催の課外活動)
    • 夏休み明けのホームルーム研修(宿泊行事)でグループごとに経験してきたことを共有
  • キャリアプログラム:在校生の父母を招き自らの経験談を語る
  • OGガイダンス:卒業生による大学進学に関する講演

その他特徴的な教育・行事

  • 楽器習得プログラム
    • 中1〜中3の音楽の授業で、バイオリン・トランペット・クラリネット・フルートから1つの楽器を習得
    • 中3でクラス単位のオーケストラ合奏を行う
    • 音楽大学を持つ学園として音楽環境や講師陣、施設を活かした取り組み
  • 他流試合(学外交流活動)
    • 模擬国連に代表される学外交流活動や研修プログラムへの積極参加を推進
  • 進化し続ける教育
    • 現在において最良と考えた教育体系や各教育プログラムを施行しながら、同時に、さらに良い形、良い内容の教育を模索し続けていく
    • 卒業した生徒たちが、社会の中でどのように活躍していくかがその検証基準

学校データ

男女女子校
1学年生徒数中・高240名(6クラス)
(併設小学校からの入学者を含む*1
高校募集なし
帰国生募集あり(定員20名)
併設高校への進学原則全員
特待制度・奨学金奨学金(経済的理由)
週何日制6日制
登校時刻8:00
遠距離通学制限特になし
自転車通学不可
6年一貫教育第1期:中1
第2期:中2〜高2
第3期:高3
文理選択高2〜
習熟度別クラスなし
補習授業夏休み中(指名制)
特別講習高1〜高3進学講習(放課後週1の授業)
夏期講習、冬期講習、春期講習(学習のまとめ)
英語講座(コミュニケーション/SAT/TOEFL/Drama Course)
Minerva seminars(外国語講座(中・仏)/教養講座/特別講座)
英語検定試験TOEFL(スコア550未満の帰国生と英検2級以上の一般生)
ICTデバイス/環境Chromebook / Google
*1 併設小学校からは内部入試を受験の上、入学が可能。合格を保持したまま外部受験が可能なため他校へ出る生徒も多く、年によってバラつきが大きいが10〜20名程度が内部から進学してくる。

学校案内

トピックス

  • 2023年入試より2科目試験がなくなり4科目のみとなる

外部記事等

過去の学校説明会レポート

  • 受験ドクター 学校説明会レポート(2020.7)

入試情報

入試日程

試験試験日国語算数社会・理科その他合格発表
第1回2月1日50分50分60分2月1日 21:00
第2回2月2日50分50分60分2月2日 21:00
第3回2月5日50分50分60分2月5日 21:00
帰国生(A方式)1月14日英語(60分・100点)
面接(100点)
1月14日 21:00
帰国生(B方式)1月14日50分50分英語(50分・100点)
面接(100点)
1月14日 21:00

入試問題ダウンロード:
https://www.senzoku-gakuen.ed.jp/admission/data_02.html

偏差値の推移

* 複数回入試の場合、①②③は入試回を表します

過去の入試結果

年度試験定員出願者数受験者数合格者数倍率

* 繰り上げ合格の情報あり(1割程度合格者が出ている)
https://www.senzoku-gakuen.ed.jp/article/?page_id=5109

第1回

第2回

第3回


出典:学校Webサイトインターエデュ四谷大塚中学案内ほか