6月に行われるサピックス主催の志望校判定サピックスオープンについて、基本情報・結果データについてまとめてお伝えします。
- テスト受験前に試験内容を理解しておきたい
- 受験したあとどんなテストだったかを知りたい
- 6年生の模試について情報収集したい
試験後に結果情報を更新します。試験前の準備とともに、受験後の問題内容・難易度の把握にもご活用ください。
2023年 第2回志望校判定サピックスオープン
志望校判定サピックスオープンとは何か、特徴、過去データ等については次の記事を参考にしてください。
6年生で実施されるサピックスオープンは、前期2回が志望校判定、後期4回が合格力判定という名前がついています。
合格判定のための持ち偏差値の基準となる模試はあくまで6年生後期の合格力判定サピックスオープンで、前期の2回は名前の通り志望校を考えるための模試という位置付けになっています。
基本情報
日程:2023年6月11日(日)
テスト時間:

テスト科目:

知識・技術系のAタイプと記述・思考力系のBタイプというタイプ別の試験によって、志望校の方向性を測ることのできる試験になります。
受験料:6,050円(税込)
スケジュール:
申込締め切り | サピックス生:6月5日(月) 15:00まで 一般生:6月10日(土) 15:00まで | |
志望校登録 | 6月10日(土) 15:00まで | |
採点前答案の公開 | 6月12日(月) 15時 | |
採点後答案・ 成績速報の公開 | 6月16日(金) 15時 | |
個人成績表配布 | サピックス生:6月20日(火) 授業時 一般生:6月20日(火) 頃に普通郵便で発送 |
基準に達した方はサピックス入室が可能:
(1) 7月上旬から
(2) 夏期講習から
(3) 夏期集中志望校錬成特訓から
試験翌日には採点前答案が公開されるので、それを見て自己採点をすることができます(よって問題用紙に答えを書いてくるのは必須ではありません)。その辺りを踏まえて、解き直しのスケジュールを立てておくのがよいのではと思います。
過去データ
平均点
過去の科目別・タイプ別平均点は以下の通りです。問題の難易度把握に利用していただければと思います。
平均点 | 2023年(A/B) | 2022年(A/B) | 2021年(A/B) |
---|---|---|---|
算数(150点) | 69.3 / 54.9 | 75.1 / 33.2 | 74.5 / 61.0 |
国語(150点) | 74.0 / 59.3 | 99.2 / 43.8 | 108.3 / 61.0 |
理科(100点) | 54.7 / 43.4 | 54.8 / 56.0 | 68.9 / 49.6 |
社会(100点) | 58.4 / 41.6 | 58.7 / 45.5 | 48.3 / 50.8 |
4科(500点) | 256.3 / 199.2 | 287.8 / 178.6 | 300.0 / 222.4 |


2023年度試験の講評
以下は今回の試験内容についてのプロによる講評です。テスト終了後に更新します。
受験ドクター講評
受験ドクターの講評を簡単に要約します。
A問題
- とても難しかった、平均点予想は70〜75点くらい(もっと低いかも)、差はつきにくい
- [物語文] 象徴・小道具的な扱いで出てくる万華鏡とカレイドスコープが何を現しているのかを読み取るのがポイント。心に傷を持っている小学校の教員ナオコが、学校で悪い立場に置かれてしまった教え子の気持ちと自分の傷とを重ね合わせて進んでいくような話、これはひとつの物語文の型。全体を通したテーマがモチーフとして表わされていることが多い(今回は万華鏡が虚像の世界)。
- [論説文] 自由の本質を哲学的に考えている文章。自由は(1)開放感と共に不安定感を得るという矛盾する2つを同時に感じるもの、(2)他者が自由を妨げるのではなく他者と共にあることによって感じるもの、それにより他者が自由の阻害にもなるもの、という難しい内容。内容を理解できている子供はいないだろうから、ぼんやり分かった状態でどのくらい点が取れるか。
B問題
- Aに比べると文章は読みやすかった、心情記述ができているかを測るのにとても良い問題。問題数と記述量の関係で言えば時間は十分にあるので、間に合わなかったのであれば実力不足(心情記述の書き方の基本ができていない)。
- いつもほどの難易度ではないだろう、平均点予想は65〜70点くらい
A問題
- 20分なので知識がしっかり入っているかが問われることと、今回は途中3つの計算のどれを解いてどれを後回しにしたかが重要(時間的に全ては取りづらい)。[2][3][4]の計算の中では最後の問題が解きやすかったので、2番にとらわれず全体を見て解けたかどうかがポイント。
- 平均点予想は50〜55点くらい
B問題
- [1][2]は内容としてはわかりやすかった、[3]は渋幕や麻布などの入試問題を意識した難易度の高い問題。Bタイプの問題を出す学校を目指す子は、単に知識を増やすだけでなく、問題文のどこに答えが隠れているか、どこを読み取ればいいかを復習して学んでほしい。
- 平均点予想は40〜45点くらい
A問題
- 問題としては解きやすかった、平均点予想は55点くらい
B問題
- ちょっと書きづらい問題が多かった、平均点予想は40点くらい
- (2)のような読み取り問題は、本文の下線部分をしっかり参考にしていく。(3)はよくできた記述、資料から読み取れる問題として答えられた。
A問題
- スピード勝負なので無駄なく解いていくことが勝負。平均点予想は65〜70点。
- 解説は[2]-(3)(4)(5)、[3]-(4)、[4]-(2)、[5]、[6]-(1)
B問題
- Bタイプはじっくり作業する。平均点予想は部分点によって変わるので読みづらいが50点くらい。
- 解説は[1]-(2)、[2]-(2)(3)、[3]-(2)(3)
コベツバ講評
コベツバによる算数の講評です。
- レベルAが95点、レベルBが55点、レベルCなし
- 全問が技術系問題
- 前回や例年に比べて難易度がやや高い印象、特に[5]-(2)(3)、[6]-(2)(3)
- 6年生前半では、まずレベルAが取りこぼしなく取れているかが最優先
- 弱い分野が見つかったら分野ごとしっかり復習してほしい、夏休みまでの間に基礎を固めることを優先してやってほしい
- レベルAが47点(1/3)、レベルBが87点(6割)、残り16点(1割)がレベルC
- [1]:(1)(2)は技術系問題、(3)で一気に難しくなっている
- [2]:試行検証系でこれは色んな学校で出る(栄光などが好き)、ミスも生じやすいので慎重にクリアできるかどうかも問われた
- [3]:非常によくできている問題、技術系と思考力系の両方の難問に取り組んでいると与し易かった
- 思考力系の学校では[1]-(3)や[3]は問われるので、志望校にしていて歯が立たない人は、時間を作って思考力のトレーニングをしてほしい
本家のサイトで詳しい難易度が公開されています。また、A問題の[1]〜[4]、B問題の[1]までの解説が無料配信、それ以降は有料で配信されています。
コメント